連続テレビ小説「あまちゃん」133回「おら、みんなに会いでぇ!」

畑野トンネル

大吉「皆さん あの… ご存じのとおり 北鉄は ディーゼル車ですから 停電はしません。 燃料も たっぷり積んであります。 暖房もあるし トイレもあるし…。」

「腹減ったよ~。」

「僕も 腹減った。」

鈴木「大吉っつぁん おら ゆべし持ってるど。 はい。」

大吉「ゆべしも ありま~す。 はい どうぞ。」

「すいません ありがとうございます。 どうも ありがとうございます。」

鈴木「は~い はい。」

<救助は来ない。 いつまで待っても 埒は明かない。 ついに 大吉さんは決断しました>

大吉「乗客の皆さん あの… ちょっと トンネルの外の状況 見てきます。 ご心配ねぐ 安全が確認でぎでから 皆さん 誘導しますんで そのまま… あの すぐ戻ってきますから。 お待ち下さい。」

<そう言って 大吉さんは ドアを開け 外へ出ました>

大吉「こっちが近(ちけ)えか。」

<その小さな 弱々しい光を頼りに 大吉さんは歩き始めました>

大吉♬『ズンズンチャッチャラ チャッチャ ズンズンチャッチャラ チャッチャ ズンズンチャッチャラ チャッチャ (Ghostbusters) ズンズンチャッチャラ チャッチャ ズンズンチャッチャラ チャッチャ ズンズンチャッチャラ チャッチャ (Ghostbusters)』

大吉「見るな…。 ユイちゃん 見ては駄目だ。」

ユイ「ごめん…。 もう遅い。」

<そこで 2人が見た光景は 言葉にできるものでは ありませんでした>

<ただ一つ 言えるのは あの時 ブレーキをかけなければ 2人は その光景を見る事すら かなわなかったという事。 もう一台も 高台に停車したため 津波の被害を逃れました。 それは後に 奇跡の車両と呼ばれ 復興のシンボルになったそうです>

東京EDOシアター
会議室

電話『おかけになった方面への通話は 大変込み合っているため かかりにくくなっています』。

「歩いてきたの?」

「もう 全部 止まっちゃって…。」

河島「小野寺… 小野寺 多いな。」

<夜になっても 母親の安否が確認できない 小野寺ちゃんのために 河島さんや 水口さん 太巻さんまで 会社に残っていました>

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