連続テレビ小説「あまちゃん」21回「おら、ウニが獲りてぇ」

一同「頑張って 頑張って!」

美寿々「写真撮ってね~! みんな 萌え~!」

アキ「プハッ!」

(歓声と拍手)

「アキちゃ~ん!」

「こっち向いて!」

「お疲れさま!」

「あれ? アキちゃん それ ウニ?」

アキ「え?」

「それ それ それ!」

アキ「じぇ! じぇじぇじぇ!」

美寿々「あら アキちゃん ウニ取れたの!?」

アキ「う~ん?」

弥生「アキ おめでとう!」

(歓声)

一同「ウニ ウニ ウニ ウニ!」

弥生「よかったな~。」

(歓声)

アキ「ありがとう! ありがとう。」

天野家

アキ「ママ! 夏ばっぱ! 見て見て!」

春子「何 おっきい声出して…。」

アキ「これ見で。」

春子「何 ウニ?」

アキ「んだ! ウニだ!」

夏「アキ 浜から そのまま来たのか?」

アキ「見で! ウニ ウニ!」

夏「えっ? じぇじぇ。 自分で取ったのか?」

春子「そうなの? 自分で取ったの!?」

アキ「う~ん? う~ん う~ん…。 …はい!」

春子「何 それ?」

アキ「あ… 取ったっていうか 網さ入っでだ。」

春子「うん?」

アキ「分がんねえ! 無我夢中で潜ってたから。 自分で取ったって 記憶は ねえけど ここさ入ってるって事は 取ったんだべな。」

春子「ど… どうなんだろうね。」

アキ「あっ!」

春子「何?」

アキ「もしかして ウニが自分から 網さ入ってきたんでねえか?」

春子「アキちゃん そんな訳ないでしょ。 あの ウニには 手も足もついてないのよ。 自分から入ってくる訳ないの。 大丈夫?」

夏「いんや ありえるべ。」

春子「お母さん…。」

夏「潮の流れで ウニは移動っすかんな。 アキは 日頃の行いが いいから ウニも『この子に取ってもらいてえな』そう思ったんだべ。」

アキ「じゃあ 合格!?」

夏「もう あまちゃんじゃなくて 海女さんだ。」

アキ「やった~!」

春子「ちょっと どこ行くの!?」

アキ「漁協! ウニ取ったら 組合長に 食べさせるって約束したの!」

<しかし 自分から網に入ってくるほど 性格のいいウニが いる訳もなく>

安部「ブクブク ブクブク…!」

(歓声)

アキ「どうぞ。」

「あ~ うまそう! わざわざ 名古屋から来たかいあります! 写真 撮ってもらおう。 ウニ食ってる 俺を。」

アキ「すいません 失礼します。」

「アキちゃん アキちゃん?」

「アキちゃん!」

「アキちゃんが どこか行っちゃう。」

安部「もう少々 お待ち下さいね。」

「アキちゃん こっち こっち。」

「アキちゃん こっち向いて。」

「アキちゃん?」

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