連続テレビ小説「あまちゃん」35回「おらのじっちゃん、大暴れ」

天野家

弥生「随分 小せえな。」

かつ枝「ホントに テレビか?」

池田「最近は もう このサイズですよ。」

美寿々「あんた 一人?」

池田「ええ。 …っていうか 皆さん ふだんどおりが よかったんですけど。」

花巻「ふだんどおりだべ。」

池田「いや メークが…。」

弥生「ふだんどおりだよな。」

かつ枝「んだ。 ふだんより 薄いぐれえだ。」

池田「じゃあ あの… カメラ回していきますんで ふだんどおり作業して下さい。 よ~い スタート。 カット! すいません あの… ふだんどおりで。 リラックスして お願いします。 お願いしますよ いいですか? いきますよ。 よ~い スタート。」

池田「いや カット カット! あの… ふだんどおりです。」

テレビ

福田萌「5時だべ! わんこチャンネル。」

吉田「ま… 間もなく ミス北鉄のユイちゃんと 海女のアキちゃんを乗せた列車が 到着しま~す!」

(歓声)

ナレーション「ご覧ください! この人気! 2人が ウニ丼を車内販売を始めてから 売り上げが 5倍に伸びたそうです」

ユイ「ウニ丼 いかがですか~?」

ナレーション「アキちゃんの おばあちゃんで ウニ丼の生みの親でもある 夏ばっぱこと 天野 夏さんに お話を伺ってきました」

夏「天野 夏でがす。」

忠兵衛「天野 忠兵衛でがす。」

漁協

かつ枝「お~ 出てきた! 色男!」

忠兵衛「黙って聞げ! 色男しゃべっから!」

忠兵衛『はい。 北三陸はですね リアス式海岸の優れた漁場で 海の幸に恵まれて…。』

長内「色男 目が泳いどる!」

(笑い声)

忠兵衛『えっ? 質問なんでしたっけ?』

(笑い声)

かつ枝「何だべ これ~!」

忠兵衛『ああ! それは かあちゃんさ聞いて下さい。』

夏『まんず 最初は… やがましい わらしが 来たと思いました。 【海女さんになりでえ】なんて 今どき 珍しい娘っ子で 何べんも流されて 溺れで それでも諦めなかったのは 立派だと思いました。』

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