連続テレビ小説「あまちゃん」69回「おら、東京さ行くだ!」

夏「おめえらの話 まとめると 春子は娘の将来のため。 大吉っつぁんは金のため。 先生は どう お考えですか?」

功「うちは まあ 高校だけは卒業してほしいって 家内とも話してます。 あとはね 自分の人生だから 悔いのないようにやってみろって。」

ヒロシ「俺の時とは 随分 違うね。」

功「お前は黙ってろ。」

夏「つまりは 本人次第って事ですな。」

功「まあ そういう事ですね。」

春子「駄目よ 絶対。 何 言ってんの。」

大吉「んだ んだ。 せめて 9月いっぱいまでは 頑張ってもらわねば!」

功「だから 卒業したあとの話って 言ってんだよ!」

春子「アキは芸能界なんか 絶対 駄目ですから。」

菅原「岩手のローカル局で十分だべ!」

長内「夏場は 毎年潜って 客を集めてもらわねば!」

夏「あ~ やがましい! どいつも こいつも 自分の事ばっかり考えて! おめえら… ここらで 2人に恩返しするのが 筋でねえか。 若(わけ)え2人の未来を 欲の皮の突っ張った大人が 犠牲にしちゃなんねえ!」

(拍手)

春子「フフッ いい事 言うわ さすが夏さん。 立派!」

夏「あ?」

春子「私が出ていく時も 言ってくれたら よかったのに。 来たよね うちに。 欲の皮の突っ張った 大人が。」

かつ枝「春ちゃん…。」

回想

弥生「おめえしか いねえんだ! 春子!」

かつ枝「袖が浜の未来のためだ!」

弥生「頼む! 潜ってけろ!」

回想終了

春子「あの時さ 今みたいに 立派な事 言ってくれたら 私の人生もい違ってたんだろうね。」

夏「春子 おめえ また その話 蒸し返すのか?」

春子「あるいはさ『行くな!』って 止めてくれたら それは また それで 違ったよね 人生。 …っていうか 止めてほしかったよね。」

夏「それは 今だから 言える事だな。 今のおめえは 後ろ振り返って しゃべってる。 だから 話せる。 あん時のおめえは 前しか向いてねがった。 おらが 何 言っても 聞く耳 持たなかったべ。 なっ?」

春子「そうかもね。 うん そうかもしんない。 でも 私は止める。 去る者は追う! 全力で! 娘が傷つくの分かってて 背中押せるほど 懐 深くないの あんたみたいに!」

夏「お前とアキも違うぞ。」

春子「はあ!?」

夏「まあ いいや… 言いたい事 言ったし。 寝るべ。 帰るべ。」

大吉「じぇじぇ! それはねえべ 夏ばっぱ!」

アキ「ありがとう 夏ばっぱ! かつ枝さん 弥生さん 美寿々さん 花巻さん いねえけど 安部ちゃん。 みんな ありがとう! おら ここさ来て 本当に いがった。]

アキ「北三陸で 袖が浜で みんなと会えて 本当に いがった! みんなに かわいがられで 怒られで もう おら 昔の おらじゃねえ。 ユイちゃんもいるし 東京さ行っても 大丈夫だ!」

夏「ハッハッハッ そんなら よし!」

(笑い声)

夏「帰るべ!」

(笑い声)

喫茶・リアス

大吉「うっかり 泣いちゃったよ くそ! 俺が泣いて どうすんだ。 ウーロンハイ!」

春子「やめときなよ。 お酒なんか飲んで 大丈夫なの?」

大吉「飲まなきゃ やってらんねえよ チクショー!」

水口「コーヒー下さい。」

大吉「ごめん。 まだ スナックタイムじゃなかったんだね。」

春子「ううん いいの。 私も飲みたかったし。 今日は 7時であがるから。」

大吉「あっ そうなの?」

春子「うん。 一応ね アキと 話し合おうかと思って 今後の事。」

功「そうか。 何か ウルッときちゃったな アキちゃんのスピーチ。」

ヒロシ「確かに この1年で どんどん たくましくなりましたもんね。」

春子「そうだよね。 まあ 悔しいけど それは ちゃんと お礼 言わなくちゃいけないね。 大吉さん! ありがとうね。」

大吉「うん? お… 俺?」

勉「吉田さん 吉田さん 吉田。」

吉田「うるせえな 勉は弟子と 琥珀でも磨いてろ!」

勉「ほら ほら!」

菅原「うるせえ 勉! この いい雰囲気 壊さねえで そっちさ…。 じぇ。」

吉田「じぇ!」

美寿々「ごめん ごめん! 遅くなりました!」

春子「あ~ 大丈夫 大丈夫。 じゃあ 私 これで あがるからさ あと よろしくね。(小声)あれ ウーロン茶だから。 じゃあね お疲れさまでした~。」

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