【 連続テレビ小説「エール」】39話ネタバレ

振り返れば奴が居ないw

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裕一「相変わらずの逃げ足。 久志?」

田中「失礼します!」

裕一「いや… ちょ… あの… あの…。」

田中「先生 話があるったい。」

裕一「試合 明日でしょ? あ… 諦めて。」

田中「そげなわけには いかんたい!」

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裕一に話しをする田中

田中「俺は… 九州の片田舎で生まれました。 中学時代は 野球ば やっとって 甲子園行けるかって期待されとりました。」

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田中「そん原動力が… 幼い頃から一緒に遊び ずっとバッテリーを組んどった 清水誠二でした。」

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田中「雨で… 練習がなくなった時の出来事です。 俺たちは 公園で… キャッチボールば しておりました。 その時 俺は わざと… 遠くに… フライば投げたとです。」

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田中「清水は そん玉ば捕ろうとして 足に… 大きな… 深い傷ば負ってしまいました。 麻酔が うまく効かんで 清水の口には 手拭いが押し込まれました。」

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田中「『何か必要なもんは?』と聞くと 清水は…『ラジオ』っちゅうとです。 早慶戦ば 痛みに耐えるために 聞かせてくれっちゅうとです。」

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田中「清水は 手術ば耐えました。 ばってん… 足は元どおりにならんで… 学校も やめました。 しばらくして 清水に会いました。」

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田中「『俺に何かできることなかね?』と聞くと 清水は言いました。『別になかっちゃけど… 強いて言うなら 早稲田ば勝たせてくれや。 それが1番の楽しみやけん』って。」

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田中「俺は そん時 気付いたとです。 野球ば頑張っとる人のラジオが聞いて 頑張れる人がおる。」

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田中「頑張ることは… つながるやって。 そしたら… 俺にできることは何か? 野球の技量はなか。」

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田中「選手が活躍するために… 応援することしか ないんじゃないかって思って。 なのに… 全く勝てん。 清水の申し訳のうて…。」

裕一「何で 僕なんですか?」

田中「あっ…。 俺は器用なやつは好かん。 先生は… 不器用やけん。」

裕一「何だ… 賞取ったからじゃなかったのか。」

田中「何ですか?」

裕一「いやいや… いいんですよ もう。 忘れて下さい。」

田中「先生… 書いて下さい。 清水のために。」

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裕一「明日までだね?」

田中「はい!」

裕一「はい。」

玄関で聞いている音さん

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田中「先生…。」

裕一「はい。」

田中「ちなみに…。」

裕一「はい。」

田中「こん食べ物は何ですか?」

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裕一「シュークリーム。 食べてみて。」

田中「アハハ。」

裕一「どう?」

田中「うまか~!」

裕一「うまか~!」

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田中「うまか…。」

裕一「フフフフフ」

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