裕一の仕事場
華「走れ~ 走れ~!」
方や 五郎の方は 作曲家の弟子というより 華ちゃんの召し使いでした。
五郎「ヒヒ~ン!」
華「ハイヤ~ ハイヤ~!」
五郎「ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!」
華「ハイヤ~ ハイヤ~!」
五郎「ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!」
うるさくて集中できない梅
華「五郎ちゃん もう1回。」
五郎「ヒヒ~ン!」
華「ハイヤ~ ハイヤ~!」
五郎「ヒヒ~ン! ヒヒ~ン!」
梅「もう!」
華「走れ~ 走れ~!」
五郎「ヒヒ~ン! ヒヒ~ン! パッカパッカ パッカパッカ…。」
梅「うるさ~い!」
五郎「すいません。」
泣きだす華ちゃん
五郎「華ちゃん… びっくりしたね。 ほら… 泣かないで ほら…。 泣かないでよ…。」
裕一帰宅
裕一「ただいま~。」
寝室
裕一「ただいま。」
音「(小声で)お帰り。」
裕一「うん? どうした?」
裕一「そっか… 程よい距離感を 期待してたんだけどな~。 どうしよっかな~?」
音「まずは話す機会を作ることだね。 お互いを知らないと 何も始まらないし。」
裕一「ねえ… 五郎君の歓迎会する?」
音「ああ… いいね。」
裕一「ねっ?」
音「華は 恵さんにお願いしようかな。」
裕一「そうしよう。」
歓迎会
裕一「では 新しく仲間になった 五郎君と梅ちゃんに乾杯!」
鉄男「乾杯!」
五郎「よろしくお願いします!」
裕一「あ~! まずは じゃあ そこそこうまい おでんを食べよう!」
鉄男「おい『そこそこ』じゃねえ。 何年 おでん屋やってると思ってんだ。」
五郎「鉄男さんって『福島行進曲』の歌詞 書かれたんですよね?」
鉄男「おう。」
五郎「僕 あの歌詞 大好きなんです!」
鉄男「おっ! どこが?」
五郎「『サラリと投げたトランプに』ってとこが。」
さりげなく席を移動する梅
鉄男「はあ~ おめえ よく分かってんじゃねえか! よ~し ほら 食え!」
五郎「ありがとうございます!」
音「もう離れたわ。」
裕一「大丈夫。 僕が五郎を 向こうに座らせっから。 任せて。」
裕一が動く
裕一「梅ちゃん! 梅ちゃんさ おでんで何が1番好き?」
梅「ちくわです。」
裕一「ちくわね。 大将 ちくわ1つ。 五郎君は?」
五郎「僕も ちくわ好きです!」
裕一「ちくわ? ちくわ? 何か あれだね 2人とも 気が合うね! フフッ…。 ねっ?」
鉄男「おい ちくわ。」
裕一「えっ?」
鉄男「ちくわ。」
裕一「はい ちくわ。 はい どうぞ。 フフ…。」
鉄男「はい どうぞ。」
音「何 今の? 何がしたいの?」
胸倉を掴む音w
裕一「経験がなさすぎて 何をどうしていいのか全くわかんない。」
音「私だって そうだよ。」
裕一「何で 久志 来ないの? ちゃんと時間言ったよ…。」