古山家
朝食
おかわりをよそおうとする音
五郎「今日は もう。」
裕一に向き直る五郎
五郎「先生 食べ終わったら お話があります。」
裕一の仕事場
五郎「先生… 僕には才能がないんでしょう?」
裕一「も… 申し訳ない。」
五郎「先生が謝ることじゃありません。 先生のそばにいて 骨身にしみました。 突然おしかけてきた僕を 受け入れてくれて…。 ありがとうございました。]
五郎「子どもの頃に売られて 居場所のない僕にとって ここは 初めて… 心から安らげる場所でした。 音さんにも 華ちゃんにも 優しくして頂いて…。」
裕一「五郎君…。 次の道 見つかるまで ここ いていいんだよ。」
五郎「駄目です! これ以上 皆さんに ご迷惑はおかけできません。」
裕一「五郎君…。 困ったら いつでも来てね! ねっ?」
五郎「先生!」
裕一「よしよし…。」
五郎の旅立ち
音「五郎ちゃん 元気でね。」
五郎「はい! ありがとうございました。」
五郎「華ちゃん… 泣かないで。 華ちゃん泣くと 僕も泣いちゃうから。」
五郎「お世話になりました!」
華「五郎ちゃ~ん…。 五郎ちゃん…。」
音「もう泣かない。 もう泣かない。」
華「五郎ちゃん…。」
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