連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第111話「鬼太郎ブームがはじまった」

あらすじ

倉田(窪田正孝)は、コンクールに漫画を応募し続けていたが入賞できずにいた。倉田といずみ(朝倉えりか)は、お互いに対する素直な思いを表すことができないままだった。そして布美枝(松下奈緒)は、いずみが安来に帰りたがらない本当の理由がわからず困っていた。かつて、2階に間借りしていた元漫画家の中森(中村靖日)が、久しぶりに村井家を訪ねてくる。貧乏だった時代をくぐりぬけた布美枝の心の強さを知ったいずみは…。

111ネタバレ

水木家

玄関前

(小鳥の鳴き声)

布美枝「おはようございます。 倉田さん?」

倉田「あ… おはようさんです。」

布美枝「元気ないなあ…。」

休憩室

倉田「何べん見ても 佳作や 今度のは 自信あったんやけどな…。」

菅井「どうしたの?」

倉田「あ…。 なんでもあらへん。 よし! 今日も 気合い 入れていくで!」

小峰「ダメだったか…。」

菅井「何が?」

小峰「新人まんが賞。 今日の号に 結果 出てるはずだから。」

菅井「そうか…。 でも クラさんくらい描けても デビューできないんだったら この先 一体 僕は どうしたらいいんだ?」

小峰「漫画 描かなくても 人は 生きていけるよ。」

菅井「そんな…。」

客間

いずみ「分かっちょ~。 そげに頭ごなしに言わんでよ。 姉ちゃんには 迷惑 かけとらんけん。 分かりました。」

(受話器を置く音)

布美枝「どげしたの?」

いずみ「うっかり電話に出たら お父さんだったわ。」

布美枝「何だって?」

いずみ「『いつ戻るのか 早く決めれ』って。」

布美枝「例の縁談の話は?」

いずみ「てぐすね引いて 待っとるわ。 どげしよう…。 ねえ 姉ちゃんから 頼んでごさんかね。 『もうしばらく こっちに居させて』って。」

布美枝「けど グズグズしとったら お父さん あんたを迎えにくるよ。

いずみ「ありえるわ…。」

布美枝「なあ。 こっちに居て 何をやりたいのか そこを ちゃんと話してくれんかね? 帰りたくないの一点張りじゃ 私も どげしてええのか 分からんもん。」

いずみ「だって… 私にも 分からんだもん。」

布美枝「え?」

藍子「いずみちゃ~ん 来て~!」

いずみ「向こうが どげ思っとるのか 分からんし…。」

布美枝「『向こう』って それ 誰の事?」

藍子「いずみちゃ~ん!」

いずみ「藍子が呼んどるわ。」

仕事部屋

小峰「あれ? クラさん ここの カケアミ 先生の指定と違うな。」

倉田「ん? あ 悪い。 すぐ直すわ。」

菅井「元気 出しなって!」

倉田「ん?」

菅井「まあ 今日のところは 落ち込むのも 無理ないけどさ。」

小峰「バカ…。」

菅井「え?」

倉田「ちょい 風 当たってくるわ。」

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