連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第12話「ご縁の糸」

続テレビ小説「ゲゲゲの女房」】12話のネタバレです。

あらすじ

布美枝(松下奈緒)が村井茂(向井理)と見合いをしてみようかと思い始めていたとき、仲人の谷岡(小林隆)が飯田家を訪れる。布美枝の背の高さが相手に悪印象を与えないようにと考えた源兵衛(大杉漣)は、布美枝の身長が谷岡にわからないよう細心の注意を図るが、結局は失敗に…。茂が布美枝より年上であることや、漫画家という仕事、東京住まいになることなど心配な要素はありながらも、源兵衛は見合い話を積極的に推し進める。

12話ネタバレ

飯田家

(駆ける足音)

居間

布美枝「ただいま。 何か あったかね?!」

ミヤコ「し~っ 静かに。」

布美枝「お母さんは 無事か。 あっ 邦子さんは? 邦子さん。」

邦子「はい。」

布美枝「あ… よかった。 放送で呼び出しがあったけん 誰か 倒れたかと思ったがね。」

源兵衛「布美枝 ちょっと。」

布美枝「仲人さんが 来ちょるの?」

ミヤコ「近くに ご用がおありだとかで ふいに お見えにならっしゃって。」

源兵衛「写真と釣り書きは 渡したんだが どうしても 本人に会いたいと おっしゃるだけんな。」

布美枝「あ~ 急すぎるわ。 どげしよう。」

源兵衛「まあ 挨拶だけしたら ええわ。」

布美枝「はい。」

源兵衛「ええか 布美枝。 お前は 襖の前に座る。」

布美枝「はあ。」

源兵衛「す~っと 襖を開ける。 『いらっしゃいませ』と 頭を下げる。」

布美枝「はい。」

源兵衛「わしが お前を紹介したら また 襖を すっと閉める。 決して 立ち上がってはいけんぞ!」

布美枝「はい。」

客間

源兵衛「谷岡さん 近頃 景気は どげですか?」

谷岡「まずまずですかな。」

源兵衛「あ そげですか。」

(2人の笑い声)

布美枝「失礼します。」

源兵衛「ああ。」

布美枝「いらっしゃいませ。」

源兵衛「これが 娘の布美枝です。」

谷岡「ほお。 写真で拝見するよりも うんと おきれいですな。」

源兵衛「炊事 洗濯は もちろん お針も ようできますけん。 うちの者の服は たいがい これが 縫うとります。」

谷岡「それはそれは。」

源兵衛「酒屋も 手伝っておりましてね 帳簿も ちっとは見れますし。 なかなか 役に立つ娘ですわ。」

谷岡「ほお。」

(2人の笑い声)

布美枝「ごゆっくりさっしゃって。」

台所

布美枝「ああ~。」

邦子「はいっ。」

布美枝「だんだん。」

ミヤコ「どげだった?」

布美枝「言われたとおりに やっただけだけん。 けど びっくりしたわ。 呼び出し放送 かかるし 戻ったら 仲人さん 来とるし。」

ミヤコ「脅かして すまんねえ。」

布美枝「あ~ 気が抜けた…。 ちょっと ご不浄に。」

2人「うん。」

お手洗い

(柱時計の鳴る音)

谷岡「お~っ 失敬。 5尺2寸ですか…? もっと 大きく見えますな。」

<実は お見合いの釣り書きには 身長を 5cm低く サバを読んで 書いていたのです>

居間

源兵衛「貸本漫画は ええ商売だげなわ。 一冊 描いて 3万円だ。 大学出の月給取りより ずっとええ。」

ミヤコ「でも もし 注文が来んだったら 1円も入らん訳でしょう。」

源兵衛「ああ。」

ミヤコ「貧乏する事になりませんかねぇ。」

源兵衛「悪い方に考えるな。 これ 見てみい。 東京に 家もあるけんな。」

ミヤコ「これでは どげな所か よう分からんけど…。」

源兵衛「東京の調布 言っとったぞ。」

邦子「調布… ああ 田園調布ですか?」

源兵衛「知っとるのか?」

邦子「雑誌で見た事 あるだけですけど ええとこでしたよ。」

源兵衛「ともかく 仕事も家も そろっとるけん。 そげに悪い相手ではないわ。」

ミヤコ「う~ん…。」

(通りのざわめき)

数日後

源兵衛「分かりました。 それでは よろしくお願いします。 よしっ! 布美枝 布美枝…。 ちっと来い。」

ミヤコ「はい。」

源兵衛「ああ 布美枝は おらんのか?」

ミヤコ「はい。 今し方 買い物に出ましたけど。」

源兵衛「仲人さんから 連絡があったが 向こうは 親も本人も がいに 乗り気だそうだ。 漫画が忙しくて すぐには 来られんと言うけん 見合いは 年明けいう事で 話 決めたけんな。」

ミヤコ「ええ…。」

(戸の開閉音)

源兵衛「おっ 戻ってきたか。 布美枝。 見合いの日取りが決まったぞ。」

輝子「兄さん もう決めたんですか?」

玄関

(戸の開閉音)

布美枝「お財布 忘れた~。」

居間

輝子「みすみす 苦労するのが 分かっとるとこに 嫁にやる事 ないでしょうに。 そりゃあ 年も年だし ぜいたくは 言えんけん。 でも 10歳も上の えたいの知れん男のとこに。 それも 東京だなんて! それぐらいなら このまま家にいた方が 布美枝は まだ幸せだがね。」

ミヤコ「輝子…。」

(戸の閉まる音)

輝子「この縁談 断ってもらえんもんだらか? 必ず ええお話 見つけてきますけん。」

源兵衛「布美枝の事は 親のわしらが ちゃんとする。」

輝子「だども。」

源兵衛「本人が見合いする いうものを はたが とやかく言う事はねがな?」

輝子「この家におるのが だんだん 肩身が狭くなってきたけん そげに言うのでしょう。 悪い縁談にも飛びついて。 布美枝が ふびんですがね…。 私に もうちっと ましな話 探させてごしなさい。 兄さん!」

源兵衛「余計な口は 出さんでくれ。」

輝子「布美枝の相手は 誰でも ええんですか?」

源兵衛「何!」

輝子「年のいった娘だけん 『どこへでも嫁に出す』 言ってるように思えますわ。」

ミヤコ「輝子 やめなさい。」

輝子「貴司も いい年なのに 小姑が おったら 縁談に差し支えますもんね。 じき いずみの縁談も考えな いけんし 後がつかえとるから 布美枝の縁談 急いどるいうのが 兄さんの本音だないんですか?」

ミヤコ「やめてちょうだい そげな言い方。」

源兵衛「あ~っ やかまし! あ~ そげだ。 後ろには 貴司もおれば いずみもおる。 いつまでも 布美枝を この うちには置いてとけん。」

邦子「フミちゃん どげしたの?」

輝子「布美枝…?」

(障子の開く音)

輝子「布美枝!」

布美枝「財布 忘れて。 肉屋まで行ってから 気づいて… あ あったあった。」

ミヤコ「あ~ 今の話…。」

布美枝「自分でも ちゃんと分かっとるよ。 ええ年して いつまでも 家の手伝いでもないよね。 ほんとに 後ろが つかえとるもんな。 ほんなら 買い物 行ってきます。」

輝子「悪い話 聞かせてしまったがね。」

布美枝「♬『埴生の宿も わが宿 玉の装 うらやま…』」

源兵衛「そげなとこで 何しちょ~? 女が外で 大声張り上げて。」

布美枝「すみません。」

源兵衛「布美枝 さっきの話だがな…。 もっと早(はや)こと 何がなんでも 嫁に出せば よかったのかもしれんな。 縁談が進まんのをええ事に 延ばし延ばしで ここまで 遅れてしまったけん。」

布美枝「お父さん。」

源兵衛「ん?」

布美枝「覚えちょ~? おばばが亡くなった後 お父さんと2人で ここに来た事 あったよね。」

回想

源兵衛「家は 必ず守るけん。 手放すようなまねは 決して せんけん。 う~っ お母さん…。」

回想終了

布美枝「『私も お父さんと一緒に 家を守ろう』。 あの時 そげん思ったわ。 ほんとは いつまでも うちにおって 『布美枝がいてくれて 助かる 家の役に立ってる』って 褒められて いたかったのかもしれん…。」

源兵衛「お前を頼りにして かえって 家に縛りつけて しまったのかもしれんな。 だが 今度の見合い わしは ほんとに ええ話だと思っとるぞ。 片腕しかない。 勤め人でもない 40間近の男だけん。 はた目には 売れ残りの娘を 片づけるように見えるかもしれん。 でも わしは あの男に会ってみたい!」

布美枝「どうして?」

源兵衛「片腕をなくして それでも 生きて戻ってきた。 勤め人の あてがい扶持でなく ほんとの腕一本で 己の道を生きとる。 どんな人間でも 失敗して つまづく時があるわな。 そげな時に しぶとく 立ち上がるのは あげな男だぞ。 育ちのええ 恵まれた男より 様子のええ 優男より… 40年 50年 添い遂げるなら あげな男がええ。 わしは… そげ思うとる。」

布美枝「どげな人やろね…? 村井 茂… 水木しげる。 私も… 会ってみたくなった。 お父さん…。 私 お見合いしますけん。」

鳥取県 境港市

(修平の鼻歌)

村井家

玄関

修平「あばら家なれども 拙者が宅。 どれ 入ろうか。」

居間

修平「お前 何しちょ~だ?」

絹代「よしっ。 あ~っ。 あ~あ。 (せきこみ)」

修平「どっか行くのか?」

絹代「東京に決まっとりますが。」

修平「東京?」

絹代「この見合い 何としても 茂さんに承知してもらわんと。 これ逃したら もう 嫁の来手は ないかもしれませんけん。」

<大塚の飯田家と 境港の村井家。 布美枝の見合いに向けて 2つの家が動き始めました>

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