連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」第15話「たった五日で花嫁に」

布美枝「そろそろかな? は~っ。」

修平「この辺りは 街並みも いたって古風ですなあ。」

源兵衛「ああ~ 古い土地ですけんねぇ。 戦国時代は 尼子と毛利の 合戦場にもなった所で。」

修平「ほうほう。 ご当家は 毛利方ですか?」

源兵衛「いやいや。 尼子の系統で 毛利に攻め落とされました。」

修平「それなら うちとは 敵同士です。 うちは 毛利を手引きして 尼子を だまし討ちにさせた 豪族ですけん。」

源兵衛「あ はあ~。」

修平「昔ならば せがれと こちらの ご令嬢は 敵同士の家に生まれた 悲恋の主人公という訳ですな。 歌舞伎で言えば『妹背山』。 シェークスピアならば『ロミオとジュリエット』。」

絹代「(せきばらい)」

修平「この際 ご先祖様の事は 水に流しましょう。 ハハハ ハハハ…。」

源兵衛「講和条約ですな。 ハハハ。」

(源兵衛と修平の笑い声)

布美枝「ああ まだかな?」

(源兵衛と修平の笑い声)

源兵衛「村井さん その あの… セイフクピアですか?」

修平「いや セイフクではない。 シェークスピア。」

源兵衛「シェークスピア?」

修平「あの英国の 劇作家です まだ 青二才です。」

源兵衛「青二才?! あ~ 若造ですな。」

(源兵衛と修平の笑い声)

布美枝「あの人か。」

(源兵衛と修平の笑い声)

源兵衛「しかし 今日は 冷えますなあ。」

修平「そげですなあ。」

源兵衛「(せきばらい)」

源兵衛「(せきばらい)」

修平「風邪ですか? いけませんな。」

源兵衛「いやいや。 (せきばらい) ちょっこし失礼。 布美枝は どげした。」

布美枝「俊文 俊文! 放しなさい。 これは お客様のだけんな!」

源兵衛「布美枝! 『ゴホン』。」

布美枝「あっ!」

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