連続テレビ小説「花子とアン」第110回「春の贈りもの」【第19週】

村岡家

居間

花子「お口に合いませんでした? 明日は お義父様の好きな ライスカレーにしますね。」

平祐「明日は 必ず来るものじゃない…。 郁弥を失ってから 強く そう感じるようになった。」

宮本家

台所

蓮子「あんまり上手に出来過ぎると 誰かに作ってもらったって 分かっちゃうかしら。」

(笑い声)

浪子「もう分かっちゃいましたよ。」

(泣き声)

蓮子「お帰りなさいませ お義母様。 随分 お早かったんですね。」

浪子「どなた?」

蓮子「ああ… こちら 私の女学校時代の友人の はなさんの妹さんで…。」

浪子「手短に言ってちょうだい。」

かよ「かよと申します。」

蓮子「お料理を習っておりましたの。」

浪子「あなたにも 学ぼうなんて気持ちが あるのね~。 てっきり 料理なんて 使用人がするもんだって バカにしてるんだと 思ってましたよ。」

蓮子「そんな事ございません。 私だって…。」

浪子「言い訳は 結構。 あら。 かよさんとやら。」

かよ「はい。 この人 大変だと思うけど せめて これくらい まともな 料理が作れるようになるまで せいぜい 気長に つきあってやってちょうだい。」

蓮子「かよちゃん! お義母様も そうおっしゃってるし また来てね。」

かよ「はあ…。」

村岡家

花子「『王子は トムに言いました。 「お前は 髪の毛といい 目つきといい 声から動作から 姿 形 顔つきまで 私と瓜二つだ。 もしも 2人が 裸で出ていったなら 誰ひとり 見分けられる者は ないだろう」』。」

歩「おうじとトム そんなに にてるの?」

花子「そう! そっくりなの。」

英治「花子さん。 こういうのは どうかな?」

花子「単行本の装丁?」

英治「ああ。」

歩「おうじとトムだ。」

子どもたち「え~!」

花子「ほら。」

歩「わあ~!」

英治「みんな 『王子と乞食』の本が 出来たら 呼んでくれるかな?」

子どもたち「うん!」

花子「うれしい。」

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