連続テレビ小説「花子とアン」第113回「春の贈りもの」【第19週】

梶原「ご無沙汰してます。」

富山「あ… こちらこそ。」

花子「今 梶原さんから 翻訳のお仕事を頂いてるんです。 ちょうど 今日が その締め切りで。」

富山「そうですか…。 あ… お忙しいようなので 私たちは これで失礼します。」

花子「えっ 今 いらしたばかりなのに…。」

富山『これから仕事だそうなので 帰りましょう』

ブラックバーン「Taki?」

富山「では 私たちは これで。 『参りましょう』」

花子「あ…。」

玄関前

(戸が開く音)

梶原「富山先生! えっと… その…。」

富山「『にじいろ』 毎号 拝読しておりました。」

梶原「そうですか。」

富山「新しい号は もう出さないのですか?」

梶原「震災で 会社が焼けてしまって… 僕は 今 向学館に戻ってるんです。」

富山「そうでしたか…。 実は 震災の時 なぜか 一番最初に浮かんだのは… どういう訳か… 梶原さんのお顔でした。 ご無事でよろしゅうございました。」

梶原「タキさん。 実は 僕も… 真っ先に あなたの事を考えました。 あなたも ご無事でよかった。」

富山「では…。 『失礼しました』

梶原「あの! また 会って頂けますか? ご連絡します!」

花子「かよ。 てっ… きれい。」

かよ「時間は 止まっちゃあいんだね。」

回想

郁弥「よく似合います。」

郁弥「あの… 結婚したら 子ども 何人ぐらい欲しいですか?」

かよ「てっ…。」

郁弥「僕は いっぱい欲しいんですよ。」

郁弥「かよさん。 あなたは 僕の女神です。 僕と… 結婚して下さい。」

回想終了

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