連続テレビ小説「花子とアン」第138回「アンとの出会い」【第23週】

村岡家

居間

一同「万歳! 万歳!」

旭「日本軍 やりましたね!」

花子「私 やっぱりJOAKに行ってくるわ。」

英治「えっ… 今日は いいって言われたんだろ?」

花子「でも ひょっとしたら 『コドモの新聞』の放送を やるかもしれないから。」

JOAK東京放送局

廊下

黒沢「村岡先生… どうなさったんですか? あ… ちょっと こちらへ。」

花子「今日は 休むよう ご連絡頂いたんですけど どうしても この番組の事が 気になってしまって…。」

漆原「これは これは 村岡先生。 本日は いらっしゃなくて 結構でしたのに。」

花子「漆原部長。 今日の『コドモの新聞』の 放送は どうなるんでしょう?」

漆原「ああ それなら お気になさらず。」

黒沢「内閣情報局の方で その時間帯に 重要な放送をする事が 決定しましたので 『コドモの新聞』の放送は 見合わせます。」

花子「そうですか…。」

漆原「アメリカ イギリス軍と 戦闘状態に入ったという事は 非常に勇ましいニュースですから いらっしゃらなくて結構と 申し上げたんです。」

花子「えっ?」

漆原「これほど重要なニュースを 女の声で伝えるのは よろしくありませんから。」

<先頭をやって来るのは 情報局を取りしきる偉い役人です。>

漆原「皆様 ご苦労さまでございます。 制作部長の漆原でございます。」

進藤「よろしくお願いします。」

漆原「じゃあ こちらに。」

スタジオ

漆原「こちらでございます。 どうぞ。」

進藤「(せきばらい)」

有馬「僭越ながら 原稿は 抑揚をつけず 淡々とお読み下さい。 発音 活舌に 特に注意を払って お読み頂くと よろしいかと思います。」

村岡家

居間

もも「そろそろ6時ね。」

美里「お母様 今日は 何のお話するのかな?」

英治「今日は お母様のお話は ないみたいだ。」

美里「えっ? だって お母様 ラジオ局へ行ったんでしょう?」

英治「うん…。」

(チャイム)

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