花子「やめて!」
花子「駄目!」
吉太郎「はな!」
花子「兄やん 待って!」
かよ「兄やん?」
吉太郎「また ああいう連中が来る。 密告者も多い。 こういうものを持っていたら スパイだと疑われるという事だ。 そんなに本が大事か?」
花子「今の私には 命よりも大切なもの。」
吉太郎「理解できん。 俺は もう守ってやれん。」
もも「お姉やん…。」
書斎
<この原書と辞書だけは 手元に残し 花子は 祈るような気持ちで 翻訳を続けました。>
宮本家
<学徒出陣で陸軍に入り 訓練を受けていた純平が 1年ぶりに帰ってきました。>
玄関
純平「ただいま帰りました!」
蓮子「まあ… 純平! お帰りなさい!」
純平「特別休暇がもらえましたので。」
<ごきげんよう。 さようなら。>