連続テレビ小説「花子とアン」第49回「はな、お見合いする」【第9週】

武「まあ はなたれを気に入るような 物好きは いねえからな。 どうせ あっちから断られるに 決まってるら。」

徳丸「武! ちっと黙ってろ!」

武「はい お父様…。」

徳丸「いいか? よ~く聞け。 この縁談がまとまったら 望月さんは おまんちの借金 全額 肩代わりして下さると おっしゃってるだ。」

はな「てっ!」

徳丸「ほれ こんな いい縁談ねえら! 嫁行って ふじちゃん 安心さしてやれし。 ほれ! うん。」

安東家

もも「お姉やん! お見合いするだとう? 聞いただよ。」

はな「てっ!」

リン「はなちゃん! 望月さんとのお見合い 頑張れし!」

朝市「すまねえな。 また うちの おしゃべりおかあが。」

吉太郎「望月さんちゅうたら 徳丸さんより ちっとばかし でけえ地主ずら。」

もも「てっ! うちの地主様より偉えだけ?」

朝市「ふんだけんど はなは こっち戻ってきたばっかで 学校だって忙しいし 童話だって書かんきゃいけんし 見合いなんかしてる暇ねえら。」

周造「ああ そうさな。」

リン「どうして 朝市が口を挟むだ。 この縁談がまとまったら 周造さんも ふじちゃんも 楽できるじゃん!」

ふじ「いやあ~…。」

もも「てっ 写真? 見して! てっ!」

リン「てっ! 男前でよかったじゃん!」

吉太郎「はな。 粗相のねえように 見合い 頑張るだよ。」

ふじ「はあ~!」

<周りの勢いにのまれ 後には引けない はなでした。>

見合い

<そして お見合いの日がやって来ました。>

はな「緊張するじゃんね…。 いい着物…。 あっ。」

ふじ「徳丸さん こんたびゃあ こんな美しい着物貸して下さって 本当に本当に ありがとうごいす。」

はな「ありがとうごいす。」

ふじ「ふんだけんど この着物は お亡くなりになった 奥さんのもんずら? おらたちなんかが着ちまって よかったずらか?」

徳丸「わしと ふじちゃんの仲で 堅苦しい事は 言いっこなしだ。 よく似合ってる。 わしが ふじちゃんと お見合いしてえぐれえだ。」

ふじ「なにょう言うですか! ご冗談を。」

(笑い声)

使用人「旦那様! 望月さん おいでんなりました。」

徳丸「おお これは これは 坊っちゃん! さあ どうぞ どうぞ。 安東はなさんと お母さんのふじさんでごいす。」

望月「初めまして。 望月啓太郎です。」

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