連続テレビ小説「花子とアン」第61回「グッバイ!はな先生」【第110週】

居間

吉平「ほら見ろ! やっぱし 俺の思ったとおり はなは うちの希望の光だったら!」

ふじ「あんたが いっとう うれしそうじゃんね。」

吉平「ほりゃあ うれしいさ。 ほうだ ふじ。 2~3日くれえ 畑仕事休めんけ? おまんを連れていきてえとこが あるだ。」

ふじ「はあ… ま~た ほんな 突拍子もねえ事 言いだして!」

はな「てっ 旅行け? いいじゃんね! たまには 2人で行ってこうし。」

ふじ「はなまで なにょう言うだよ! この忙しい時に 畑ほっぽらかして 遊びに行ける訳ねえじゃん!」

寝室

はな『蓮様 ごきげんよう。 9年間も ご無沙汰してしまって ごめんなさい』。

嘉納邸

はな『先日は すてきな歌集とお便り ありがとうございました』。

はな『私は 甲府に帰ってきてから 学校と家の往復で 毎日が慌ただしく過ぎていき 書く事からは 遠ざかっておりましたが 蓮様の歌集を拝読し 雷が打たれたようでした。 白蓮の名で詠まれた歌の数々 田舎教師の私にとっては 大いに刺激的で触発されました。 おかげで 私は もう一度 物語を書く事に 挑戦できたのです』。

回想

はな「行きましょう!」

蓮子「えっ?」

はな「ねえ 蓮子さん。 私の腹心の友になってくれて?」

蓮子「ええ!」

回想終了

蓮子「はなちゃん… ついにやったわね!」

<蓮子の献身的な看病のおかげで 伝助は すっかり元気になりました。>

蓮子「私 いい事を思いつきましたの。」

嘉納「ん?」

蓮子「冬子さん もうすぐ こちらの 学校を卒業なさるでしょう? 来年の春には 是非 東京の修和女学校の高等科へ 進学するべきだと思いますの。」

冬子「東京の女学校?」

嘉納「いきなり 何を言いよると?」

蓮子「娘に最高の教育を受けさせる事は 親の務めですわ。 その点 修和女学校なら 最高の淑女教育を して下さいますから。 冬子さん 心配しなくていいのよ。 修和の先生方は すばらしい方ばかりです。 きっと 気に入りますとも。」

嘉納「いや 冬子は もう よか年になったき 見合いでんした方がよか。 なあ?」

蓮子「お見合いなんて まだ早すぎます! 入学の手続きは こちらで進めますから。」

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