はな「朝市…。」
朝市「はなの言いてえ事ぐれえ分かるさ。 『おらの事は 花子と呼んでくりょう』ずら。」
はな「ほうずら。」
<そして いよいよ明日 はなは 東京へ旅立ちます。>
安東家
居間
ふじ「うんとこさ作ったから いっぺえ食べろし。」
はな「おとう おかあ。 ごめん。」
ふじ「なにょう言うでえ。」
吉平「はな。 ボコが 大人になっていくっちゅう事は こういうこんだ。 これっからは 夫婦水入らずで 仲良くやっていくじゃん。」
ふじ「はな。 女学校卒業して 甲府に戻ってきてくれて 本当にありがとね。 おまんが ここに帰ってきてからの 6年間は おかあにとって 一生の宝物だよ。 さあさあ 早く食べねえと 冷めちもうよ。」
吉平「『おかあの作る ほうとうは 日本一』って はな いつも言ってるら。」
はな「うめえ…。 うめえなあ。」
道中
<今また はなは 新しい曲がり角を 曲がろうとしていました。 曲がり角の先には 何があるのでしょう。 ごきげんよう。 さようなら。>