連続テレビ小説「花子とアン」第68回「銀座のカフェーで会いましょう」【第12週】

かよ「村岡さんが お姉やんをおんぶして うちまで送ってくれたじゃん。」

はな「てっ! 村岡さんって あの村岡印刷さん?」

かよ「ここで管巻いたのも 覚えてないだけ?」

はな「管巻いた!?」

かよ「英語なんて 遠い世界の話とか言って 村岡さんに絡んでたじゃん。」

はな「て~…。」

かよ「お姉やんが こんなに酒癖悪いとは 知らなんだ。 大切な英語の辞書 漬物石なんかにして ごめんね。 これ 村岡さんにもらっただけ?」

はな「うん。 昔 出版社で働いてた時に。 でも 今は 使う機会もないし。」

かよ「村岡さん 何だか悲しそうだったじゃん。」

聡文堂

はな「昨日は せっかく 歓迎会を開いて頂いたのに ご迷惑をおかけしてしまって 申し訳ありませんでした。」

梶原「いやいや 無理やり飲ませた 僕たちも悪かったよ。」

三田「新人のくせに 調子に乗り過ぎだよ。」

醍醐「そういえば 村岡さんも お呼びしたのに いらっしゃらなかったですね。」@梶原「急ぎの仕事でも入ったんだろう。」

はな「はあ… もう合す顔ねえ… 消えちまいたい…。 いや こぴっと謝らんきゃ。」

梶原「安東!」

はな「はい。」

梶原「今日は 宇田川先生のとこに 行ってきてくれ。」

はな「宇田川先生… ですか?」

回想

宇田川「こっちは 命懸けで書いてんのよ。 田舎教師の趣味と違うの。」

回想終了

梶原「『赤い鳥』が 芥川龍之介や有島武郎のような 大作家に書かせるなら こっちは 今 飛ぶ鳥を落とす勢いの 宇田川満代で勝負したい。」

醍醐「小説の連載をお願いしたくて 編集長や私たちで 口説いてきたんだけど いまだに引き受けて頂けないの。」

梶原「彼女は 君と同じ賞を 受賞しているから なにかしら 君に親近感もあるだろう。 君は 書く側の気持ちも分かる。 安東君から説得してもらえば うまくいいくかもしれない。」

醍醐「我が社の運命は はなさんに懸かってるのよ。」

はな「こぴっと頑張らせて頂きます! 宇田川先生のお宅は どちらでしょうか?」

醍醐「先生は ゆうべのカフェーで お仕事してる事が多いの。」

はな「早速 行ってきます!」

須藤「ちょっと 大げさに 言い過ぎたんじゃないですか?」

梶原「まあ やる気になったみたいだから いいじゃないか。」

カフェー・ドミンゴ

<宇田川満代。 はなが最も苦手な女です。 でも そんな事は 言っていられません。>

かよ「いらっしゃいませ。 お姉やん。 どうしたでえ?」

はな「作家の宇田川先生に原稿の依頼。」

かよ「もう 仕事任されたの? すごいじゃん! あっ。」

宇田川「コーヒー お代わり!」

かよ「はい ただいま。」

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