聡文堂
はな「この挿絵 本当にすてきです。」
郁弥「これ 誰が描いたと思います?」
はな「えっ? 無名の絵描きさんですか?」
郁弥「まあ そんなところです。」
(電話の呼び鈴)
梶原「安東君 電話出て。」
はな「はい。」
英治『あ… 花子さんですか。 村岡です。 もしもし?』
はな「はい。 ご用件は?」
英治『今夜 仕事が終わってから 会えませんか? 大事な話があるんです。』
はな「お話なら 今 伺います。 何でしょうか?」
英治『いえ 会ってお話ししたいんです。 今夜は ご都合悪いですか?』
はな「いえ…。」
英治『では6時に カフェーで。』
はな「分かりました。」
梶原「電話 終わったんじゃないの?」
はな「あっ… はい。 す… すいません。」
<再び はなの心臓は パルピテーションの嵐を起こしていました。 ごきげんよう。 さようなら。>