あらすじ
夏休みに遊んでばかりいたひなた(新津ちせ)は、山積みの宿題に途方に暮れます。唯一頑張って毎日行っていたラジオ体操も、最終日は宿題に追われていけませんでした。宿題を手伝ってくれようとした錠一郎(オダギリジョー)にも文句を言う姿を見たるい(深津絵里)は、いうことを聞かずに宿題を放っておいたひなたを厳しく叱ります。そんな時に、クラスメイトの一恵と小夜子が訪ねてきて…。
64話ネタバレ
賀茂川
♬~(ラジオ『ラジオ体操』)
吉右衛門「はい 皆さん 最後まで よう頑張りました。」
(拍手と子供たちの歓声)
(子供たちの歓声)
初美「はい 頑張ったね。」
吉右衛門「は~い はい。」
「ありがとう!」
初美「はい よく頑張りました。」
「ありがとう。」
「よく頑張りました。」
「ありがとう。」
大月家
ひなたの部屋
ひなた「あ~! え… あ~ もう違うわ! あ~ もう! はあ… どないしよう 終わらへん。 はあ~。 あっ… う~!」
居間
錠一郎「もったいないなあ。 今まで皆勤やったのに。」
ひなた「そやかて宿題が… 間に合わへんさかい…。」
るい「あんなに毎日 遊んでたら 間に合うわけないやないの。」
錠一郎「大丈夫や。 お父ちゃんが手伝うたる。」
ひなた「えっ ホンマ?」
るい「ジョーさん。」
錠一郎「武士の情けや。」
るい「言葉の遣い方がおかしい。」
錠一郎「ん! ひなた 卵かけごはん やるか?」
ひなた「する!」
るい「自分でやんなさい。」
ひなた「お父ちゃんにしてもらう。」
錠一郎「よし。 じゃあ 片手でやったろ。」
るい「こぼさんといてよ。」
錠一郎「あっ…。 ああ… お~。」
ひなた「お~。 殻が入ってる。」
錠一郎「えっ? ホンマ? あっ これ?」
ひなた「これ。」
錠一郎「う~ん…。」
ひなた「ほら 取って。」
錠一郎「うん… ちょっと待って…。」
ひなた「頑張れ! 頑張れ!」
錠一郎「うん…。 ちょっと…。」
ひなた「あとちょっとや。」
錠一郎「うん これね。」
るい「もうええ。 貸して。」
ひなた「おっ。」
錠一郎「お~。」
るい「はよ食べて さっさと宿題しなさい。」
ひなた「は~い。」
ひなたの部屋
ひなた「お父ちゃん! 何してんの!?」
錠一郎「何て 絵日記や。 『今日は お父ちゃんとお母ちゃんと一緒に すいかを食べました』。」
ひなた「これ すいか?」
錠一郎「これ お母ちゃんや。」
ひなた「もう! お父ちゃんは算数のドリルやって!」
錠一郎「あ~ 分かった。」
ひなた「どないしたん?」
錠一郎「いや… お父ちゃん 算数は苦手や。」
ひなた「苦手いうたかて 小4の算数やで?」
錠一郎「少数はもう… 特に苦手や。」
ひなた「ええ?」
錠一郎「ほら… 割り算とかだと もうお手上げや。」
ひなた「小数点 動かしたらええんや。」
錠一郎「ああ ああ… 何か そんなんあったな。 こ… こうかな?」
ひなた「反対や!」
錠一郎「えっ。」
ひなた「後ろに動かすねん。 後ろ。」
錠一郎「ああ。 うん うん うん なるほど。 これが こうかな? こう… こう… これが こうか。」