もう あんな奴のことなんか 忘れよう
米田「いよいよ 今日から現場に出てもらうわけですが 宿泊部のスタッフとして 自覚と 誇りを くれぐれも忘れないように 各自の配属先を 主任の桐野君から発表してもらいます」
桐野「田辺千香さんは フロント業務」
千香「はい」
桐野「狩野純さんは ベルガール」
純「はい」
同期「社長は ベルガールか」
面接で社長になるって宣言したら どいつもこいつも
千香「狩野さん」
純「どうしたの 千香ちゃん?」
千香「この前は ごめんね」
回想
桐野「会社に入ったら ルールに従うのは当たり前です」
純「ねえ 千香ちゃんは どう思う?」
千香「これ以上 私たちに迷惑かけんのは 止めてくれへんかな? 一緒にいる こっちまで 同類と思われて 変な目で見られるよね? 勘弁してくれへん?」
回想終了
純「ああ いいの いいの 全然 気にしないで」
千香「よかった 頑張ろうね 今日から」
純「うん」
ロビー
純「いらっしゃいませ いらっしゃいませ」
千香「へえ 凄い 水野さんの下で働けて 本当に ラッキーです」
安和「光栄だな 頑張ってね」
なんか 嬉しそうだな まあな イケメン君だもんな
皆川「社長 ボーっと すんなよ エレベーター前 お客様」
純「いらっしゃいませ ご宿泊でしょうか?」
北見「はい」
純「お荷物お持ちいたします お名前は?」
北見「北見です」
純「北見様 はい では こちらになります」
おじぃ 初めてのお客さんです
客室
純「では こちらになります」
北見「はい」
純「鍵なんですけど こちらに こうやって 差し込んでいただくと このように開きますので」
北見「はい」
純「バスローブとスリッパはこちらに ございます」
純「セーフティボックスなんですけど 説明書もこの中に一緒に入っていますんで よく読んでから 使ってください」
北見「はい はい」
純「部屋が暑い時とか 寒い時とか 感じたら ここで調節できるので 上とか 下とか 他に何か質問とか ありますか?」
北見「いや ありがとう かゆい所に手の届くような説明」
純「いやいやいや そんな滅相もないです」