<お客が 痩せた事で また 優子の計算が ややこしなってしもたようでした。>
優子「先生! うちが しますよって。」
糸子「すみません。 ちょっと待っとってよ。 ほな ささっと済ませや。 おなかに障ったら えらいこっちゃで!」
優子「うん。」
糸子「分かってんか?!」
優子「うん!」
優子「すんません。 お願いします~。」
客「お願いします。」
昌子「大丈夫ですか?」
糸子「まあ… まあまあ。」
(物音)
優子「すんません。 ほんま すんません。」
客「ううん。 あらあら…。」
糸子「まあ… まあまあ。」
(柱時計の時報)
糸子「ここに ちょっと 膨らみ 持たせましょうか?」
「せやなあ。」
糸子「ほな 柔らかなるよって。」
「ええなあ。」
糸子「ちょっと ベルトしましょか?」
糸子「これぐらいで ええのかな?」
「うん。」
糸子「ほな これぐらいに さしてもろて。」
「せやなあ。」
糸子「ボタンは 白とか どうやろ?」
「ええなあ。」
糸子「ほな 白。 ボタンは 白に…。」