連続テレビ小説「カーネーション」第24回「誇り」【第4週】

子供部屋

♬~(ラジオ『諸人こぞりて』)

糸子「♬『どないかせな どないかせな ああ どないかせな』 うん?」

居間

善作「ほな 行ってくる。」

千代「はあ 気ぃ付けて。 行ってらっしゃい!」

善作「うん!」

糸子「お父ちゃん どこ行ったん?」

千代「お客さんとこや。」

糸子「しばらく帰ってけえへんやんな?」

千代「さあ どうやろなあ。 こら! お父ちゃんに怒られんで。」

糸子「黙ってたら 分からんへんて。」

ラジオ『本日 午前9時15分ごろ 東京・銀座の百貨店 黒田やで火事があり 買い物客や 店員 13名が死亡。 30名が やけどなど ケガをしました』。

千代「はら~ 怖いなあ。」

ラジオ『消防では 急報を受け…』。

<初め それは 普通の火事のニュースでした>

子供部屋

糸子「あ… また 黒田屋の火事の事や。」

<けど その事件は どういう訳か そのあと もっぱら家庭欄で よう 話題になっていました 不思議に思って 読んでみると…>

糸子「『黒田屋の火事以来 やはり 女店員の制服は 洋服であるべきだという意見が 多いようですが 私も賛成であります』。 うん?『避難の際 やはり 若い女の事とて 裾の乱れが気になり つい ロープを離して 墜落してしまったという 悲惨な例が多かったと聞けば こうした事が繰り返されぬよう 改善を望むばかりです』。 落ち着け… これは 大事な事や。 よう考え。」

小原呉服店

糸子「あっ おばあちゃん 出かけてくる。」

ハル「あれ? 急に どこ行くんや?」

糸子「心斎橋や。」

ハル「心斎橋?!」

糸子「百貨店 探しに行くんや。 行ってきます!」

<うちが たった今 思いついた事を まだ 誰も 思いついてませんように。 岸和田で… 心斎橋で… いや 大阪中で… うちが最初に思いついた人間で ありますように!>

心斎橋百貨店

入口

糸子「あった…。」

<百貨店や!>

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク