連続テレビ小説「カーネーション」第24回「誇り」【第4週】

座敷

糸子「う~んと…。」

妹達『うわ~ すご~い!』

糸子「うん?」

静子『お姉ちゃ~ん! お姉ちゃん 来て。 すごいで!』

糸子「うん?」

居間

妹達「すごいな~!」

♬~(ラジオ)

糸子「どないしたん?」

妹達「来て 来て!」

♬~(ラジオ)

糸子「いや~ ラジオや!」

♬~(ラジオ)

糸子「うわ~!」

善作「まあ 中古やけどな 買うちゃってん 木之元んとこで。」

糸子「すごい すごい! ラジオや!」

ハル「また こんな 流行もん 買うて。 やかまし やかまし!」

善作「ヘヘヘヘへ!」

<根岸先生と入れ代わりで やって来た ラジオは 最初こそ お父ちゃんが…>

善作「ええか? スイッチ触ってええのは わしだけや。 1日1時間。 分かったな?」

4人「は~い…。」

<…って 怖い顔で言うてたけど そんな決まりは すぐに どっかへ いってもて…>

糸子「あ~あ!」

<朝も…>

ラジオ『5 6 7… 腕を横に! はい』。

善作♬『駿河の』

<昼も…>

善作♬『茶の香り』

ラジオ 落語『頭に しびれが切れたり足の裏に 頭痛がしたりしますのや。』

<夜も…。 一日中 ず~っと ついてるようになりました>

<2年が たちました。 うちは 19になりました。 この冬 小原呉服店は 夏用より ぬくい 冬用アッパッパを売り出しました。 お父ちゃんの思いつきです。 けどまあ これが売れません。 洋服は縫えるようになりました。 けど 岸和田では まだまだ 商売には なりません。 そもそも 洋服を欲しがる人が おらんのです。 そやから このころ うちは 手提げと前掛けばっかしを 縫うてます>

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