連続テレビ小説「カーネーション」第66回「切なる願い」【第11週】

居間

糸子「温泉?」

千代「ふうん。」

糸子「あかん あかん そんなん! まだ ちゃんと治った訳 ちゃうのに ここで そんな むちゃしたら また 前と同じ事に なるんやで! ほんまに もう… ああ!」

2階 座敷

糸子「お父ちゃん あかんで 温泉なんか…。」

木岡履物店

美代「やめときて。 あんた もしもの事があったら どないすんのんな?」

糸子「けどな お父ちゃん さっき 寝ながら ごっつ うれしそうな顔 してたんや。」

木岡「そやろ? わしも さっき ちら~っと話した時 善ちゃん 久しく 見せた事のないような顔で こう ニタ~っと 笑いよってん。 ほんで わしも『よっしゃ! こら 絶対 連れてっちゃろ』と思てもうてな。 ハハハハハ!」

美代「やめときて!」

小原家

オハラ洋装店

糸子「お父ちゃん! 何してんの?」

善作「衣料切符の貼り付けや。」

糸子「ええて そんなん せんでも 寝ときて。」

善作「かめへん。 これが わしの仕事や。」

<すっかり元どおり ちゅう訳には いかんにしても だいぶ 顔も 手つきも しっかりしてきてる すっかり その気になってるもんを 無理やり やめさしても ええ事 ないかもなあ…>

2階 座敷

糸子「しゃあない。」

オハラ洋装店

(ミシンの音)

<まあ せめてもの お守り代わりや>

(ミシンの音)

<うちは お父ちゃんに 新しい国民服を 縫うてやる事にしました>

出発当日

木之元「おはようさ~ん!」

ハル「おはようさん。」

善作「おう おはようさん。」

木之元「ちょ ちょ… えっ これ 新品け?」

善作「糸子が 縫いよってん。」

3人「へえ~!」

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