連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第17話「1943-1945」【第4週】

雉真家

ダイニング

ラジオ『大本営 3月10日12時発表。 B29 およそ130機 主力をもって 帝と東京に来襲 市街地を爆撃せり。 これにより 都内各所に火災を生じたるも おおむね8時までに鎮火せり』。

<東京大空襲に続き 大阪にも B29が来襲。 いずれ 地方の都市部へも 空襲が始まることが予想されました>

千吉「工場は一番に狙われる。 うちも念のため 機械やら材料やら できるだけ運び出しとかにゃあ おえんな。」

荒物・あかにし

吉兵衛「ハッハッハッハッ 大漁じゃ~! ハハッ! 大漁じゃ 大漁じゃ! 大漁じゃ~! ハッハッハッ! たばこ屋のばあさんとこも 疎開じゃあ。 家財道具 二束三文でかいたたいたった。 戦争が終わったら 高う売れるで。」

清子「あなた もう やめとくれやす。 こないな うちだけ よかったらええみたいなこと。」

吉兵衛「きれい事を言うな! 気に入らんのんじゃったら 里へ帰れ!」

吉右衛門「そねんしょお お母ちゃん。 僕と2人で 京都のお母ちゃんの里へ帰ろうえ。」

吉兵衛「ハハ… 何ゅう言よんなら 吉右衛門。 お父ちゃんは おめえのために…。」

吉右衛門「あんたぁ お父ちゃんなんかじゃねえ。 あこぎなケチ兵衛じゃ!」

清子「吉右衛門…。」

雉真家

寝室

(航空機の飛行音)

(焼夷弾の落下音)

(爆発音)

(焼夷弾の落下音)

(爆発音)

千吉「安子さん! 早う!」

安子「はい!」

るい「(泣き声)」

道中

(半鐘と悲鳴)

千吉「こっちじゃ! 早う 早う。 早う。」

(半鐘と悲鳴)

吉右衛門「お母ちゃん! お母ちゃん! どこじゃ! お母ちゃ~ん!」

清子「吉右衛門! 吉右衛門! 吉右衛門!」

吉右衛門「お母ちゃん! お母ちゃん!」

金太「母ちゃん! 母ちゃん その防空壕に入れ! 母ちゃん。」

小しず「金太さんは!?」

金太「火消しじゃ。」

小しず「気ぃ付けてね。」

金太「大丈夫じゃ 待っとけ! 母ちゃん 待っとれよ! 行け。」

ひさ「ああ… あ…。」

金太「よし…。 次は どっちじゃ! こっちか!」

(爆撃音)

(爆撃音)

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク