連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第44話「1962」【第10週】

ジョー「そうなん?」

るい「当たり前です。 ええかげんにいれて 『まじい まじい』 言いながら飲むじゃなんて もってえねえし コーヒーにも失礼です。」

ジョー「すいません。」

るい「(心の声)『あっ おじいちゃんが ようったカップと おんなじぐれえの大きさじゃ。 おじいちゃんは 新しもの好きじゃったからなあ。 インスタントコーヒーが出た時も すぐ飛びついて 買うとったなあ…。』」

ジョー「ねえ これ 何? これ… もしかして 『宇宙人』って書いてる?」

るい「あっ… いや そりゃあ その… ただの記号です。」

ジョー「記号?」

るい「はい。」

ジョー「僕の?」

るい「はい…。」

ジョー「宇宙人が?」

るい「すみません…。」

ジョー「ええ? え~! 何か かっこええなあ。」

るい「(心の声)『よかった。 変わった感性の人で。』あっ どうぞ。」

ジョー「あっ ありがとう。 ああ! 熱い 熱い 熱い 熱い…。」

るい「ああ! あ… だ… 大丈夫ですか? 気う付けてください。」

ジョー「うん。」

るい「(心の声)『本当に粗こつな人じゃなあ…。 何じゃあ… 変わった部屋じゃなあ。 トランペットを吹くことと レコードを聴くこと。 それだけが目的みてえな部屋じゃ。』」

ジョー「あ~ おいしい。 サッチモちゃん コーヒーいれるの上手やなあ。」

るい「インスタントです。 誰がいれても一緒です。」

ジョー「いや 全然ちゃう。 サッチモちゃん 何か入れた?」

るい「入れてません。 あの… サッチモちゃんて?」

ジョー「ルイ・アームストロング。 愛称 サッチモ。」

るい「(心の声)『ルイ・アームストロングって こねん顔じゃったんか…。』」

ジョー「あっ。」

♬~(『On the sunny side of the Street』)

回想

♬~(レコード)

ルイ・アームストロング♬『Can’t you hear that pitter-pat babe? That happy tune is your step Life can be so sweet』

回想終了

♬~(トランペット)

ジョー「どうかした?」

るい「あ… あっ いえ。 あ… あっ… ほんなら これ お預かりします。」

ジョー「あ… ありがとう。」

るい「失礼します。」

ジョー「さいなら。」

ジョー「はあ~。 おいしい。」

<ジョーがさわりを演奏した その曲を るいは確かに聴いたことがありました。 でも いつ どこで どうして聴いたのか 思い出せませんでした>

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