連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第53話「1963-1964」【第12週】

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竹村家

竹村クリーニング店

ラジオ・磯村『さて 皆さん。 続いては 映画のコーナーです。 ハラハラしますね。 ドキドキしますね。 映画の好きな人には たまりませんね。 特に 皆さんお待ちかねの モモケンこと 桃山剣之介の 『棗 黍之丞』シリーズの最新作が 封切りとなりました』。

和子「あら。」

ラジオ・磯村『タイトルはね 『妖術七変化 隠れ里の決闘』といいます』。

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(開演のブザー)

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ラジオ・磯村『条映という会社が 社運を懸けた力作やと 鳴り物入りで公開されました この最新作。 まあ 率直に申しましてね 日本の映画史上 まれに見る駄作なんです』。

和子「なっ!?」

ラジオ・磯村『『棗 黍之丞』はおろか 名優 桃山剣之介の運命は これまでか。 心配になりますね。 そんな出来栄えの悪い映画なんです。』

平助「おかしい思たんや。 えらい気前よう ぎょうさん割引券置いてくさかい。」

和子「押しつけられただけやん。」

平助「うん…。」

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『お侍様! どうか… どうかお助けください! この里は 妖術使いに操られているのです。 どうか!』

(口々に)『お願いします!』

ラジオ・磯村『黍之丞が流れ着いた里が 妖術使いに操られているという ばかばかしい設定。 黍之丞が戦う相手が 妖怪にされてしまったという人間なんで この妖怪たちのつくりが もう ちゃちなこと お粗末なこと』。

ラジオ・磯村『更に不思議なのは 今回の悪の親玉 すなわち妖術使いの配役です』。

『ほう~。 これこれ。』

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