八海邸
正門
<誘惑に負けてはいけない。 今日 八海サマが海外にたってしまう前に 手紙を渡さないと…>
ミワ「よし。」
控え室
藤浦「今日は夕方までみっちり 殺陣の稽古やリモート取材が 入っています。」
3人「はい。」
藤浦「そして その後は海外ロケに出発しますので 指定した衣類や雑貨のパッキングをお願いします。」
<八海サマの休憩は 11時50分から12時までの10分間。 それに14時のトイレ休憩。 あとは 16時50分から17時までの10分間。 手紙を渡せるチャンスは この3回 か…>
池月「さあ 頑張っていきましょう!」
藤浦「じゃあ よろしくお願いします。 ミワさん ちょっと。」
ミワ「はい。」
キッチン
ミワ「何でしょうか。」
藤浦「明日から海外ロケで 私と八海がいなくなるけど この機会に ここの大掃除をお願いしたいの。 あなたをリーダーにしてもいい?」
ミワ「えっ… 私がリーダー ですか?」
藤浦「そう。 そろそろ慣れてきたでそ? ほかの二人も それがいいんじゃないかって。 じゃあ 考えておいて。」
ミワ「あ…。」
書斎
『今 気になっている俳優はいますか?』。
八海「まあ 私が言うまでもないことですが 五十嵐 凛という俳優は いやがおうでも目を惹きますね。 こう 画面を支配する力というか。 まあ ほかにはいない…。」
<当然ながら インタビューの最中に 手紙を渡すチャンスはない>
リビング
八海「いいですね。」
ミワ「失礼します。」
<もちろん ここもチャンスはない>
ミワ「失礼しました。」
キッチン
一駒「今日 紅茶いれすぎじゃない?」
ミワ「ですかね?」
池月「八海さん おなか たぷたぷになっちゃうよ?」
ミワ「ですよね…。」