連続テレビ小説「なつぞら」第117話「なつよ、笑って母になれ」【第20週】

なつ「ねえ…。」

坂場「うん。 どうした?」

なつ「また 千遥に会いたくなっちゃった…。」

坂場「今は 僕がついてる。」

なつ「ねえ… もし 子どもが生まれて…。 私たちの子どもは 幸せになれるのかな…。」

坂場「なるよ… なるに決まってるだろう。」

なつ「うん…。」

東洋動画スタジオ

テレビ班 作画室

荒井「やるか?」

なつ「お願いします。」

荒井「いや お願いしますって…。」

なつ「茜さん 大丈夫ですか?」

茜「ちょっと 夏風邪をひいたみたいで…。」

なつ「えっ。」

茜「風邪薬をのめないからね 今は。 治りが遅いのよ。」

なつ「あっ ちょっと すいません…。 熱があるんじゃないですか。 早く帰った方がいいですよ。」

茜「あ 大丈夫… 今日中に この原画までは仕上げないと。」

荒井「どないしたん? 何かあったんかい?」

なつ「茜さん 風邪をひいてるんです。 今日は帰らせて下さい。」

荒井「風邪か。」

茜「あ… 大丈夫です。」

荒井「ほんま?」

なつ「ほんまじゃないですよ! ただの体じゃないんですよ! すぐ帰らせて下さい。」

荒井「いや せやけど…。」

なつ「茜さんの分は 私がやりますから!」

荒井「ほんま!」

なつ「ほんまです!」

映画班作画室

なつ「呼んでくる。」

茜「あ… ありがとう。」

なつ「下山さん。」

下山「おお どうした?」

なつ「ちょっと。」

下山「えっ? あっ ごめん。」

なつ「下山さん 茜さん 風邪ひいて 少し熱があるみたいなんです。 家に帰らせて下さい。」

下山「大丈夫?」

なつ「大丈夫じゃないですよ。 早く帰って休ませて下さい。

神地「ねえ どうしたの? 茜ちゃん 何かあった?」

茜「あっ いや ううん 何でもないから…。」

なつ「下山さんが送って下さい。 私は 今 ちょっと 仕事があって無理なんで…。」

茜「なっちゃん! 本当に もう大丈夫だから ただの風邪だから。」

なつ「でも…。」

茜「あんまり大げさにしないで 仕事を続けにくくなるから。 ごめんね 私の仕事まで押しつけちゃって。」

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