福祉事務所
<あっという間に 1年近くがたち 優を預けなくてはならない日も 近づいてきました。>
なつ「すいません。 お願いします。」
村川「はい。」
<味方は 思いがけず現れたりもします。>
なつ「どうしても 保育園が必要なんです。 まだ 0歳なんですが 4月から預けられる保育園を 探しているんです。」
村川「ご出産おめでとうございます。 いつぞやは 大変失礼しました。」
なつ「はあ…。」
村川「0歳児や1歳児を預かってくれる 保育園は限られてますが できるだけ近い所を紹介しましょう。」
なつ「はい。」
村川「まあ どうぞ お掛け下さい。」
なつ「はい… よろしくお願いします。」
村川「はい。」
坂場家
<そして 昭和44年の春を迎えました。>
昭和44(1969)年 春
台所
なつ「ただいま。」
坂場「お帰り。」
なつ「あ~ 優ちゃん。 優ちゃん ただいま!」
坂場「あ~…。」
なつ「ただいま。」
坂場「お帰りって ハハ…。」
なつ「笑ってる! いい子にしてたの。」
坂場「ママ お帰り。」
リビング
なつ「優…。」
坂場「はい。」
なつ「おいで。 よいしょ… ただいま。 あ…。」
坂場「うん… 福祉事務所から。」
なつ「どうだった?」
坂場「ダメだった。 どこも落ちた。」
なつ「えっ… 全部? 保育園 全部落ちたの!?」
坂場「うん…。」
なつ「え~…。」
<手ごわい敵は いつ どんな形で やって来るか分かりません。>
なつ「どうしよう…。」
<ああ なつよ それでも負けるな。 来週に続けよ。>