坂場「荷物を荷馬車に積み 荒野を走るのは 父さんと母さんと妹 そして 主人公のソラ。 住んでいた場所を 洪水で流され 新天地を求めていました。 その度の途中 川に流されている少年を発見します。 その時 少年の友達のリスが 助けを呼ぶように鳴くんです。」
坂場「それに気付くのが ソラ。 ソラは 父さんに助けを求める。 少年は ソラの機転と その家族によって救われるんです。 少年の名は レイです。 レイの家族は 洪水によって流されていました。 孤児となったレイは ソラたち家族と一緒に 新天地へ向かって 旅をすることになる。」
陽平「その少年も 主人公の家族として 育っていくという話?」
なつ「そうです。 ソラとレイ この2人の成長を通して 開拓者家族の物語を描きたいんです。」
<物語に登場するキャラクターも固まり なつたちの作画作業が いよいよ進み始めました。>
なつ「どう?」
坂場「うん…。 家族の表情は いいと思います。 だけど 荷馬車が… これでは まるで 競馬場を走ってるみたいですね。」
なつ「競馬場?」
坂場「荒れた大地を走ってるような 振動が感じられません。 一定のリズムで 揺れるわけがないと思うんです。 いろんな大きさの石を 踏むことだってあるでしょう。 その方が このワクワクとした旅を楽しむ ソラの表情も もっと生きると思います。 そういうリアリティーを おろそかにしないで下さい。」
なつ「そこまで追求しだすと…。」
坂場「子どもが見ても 大人が見ても 本当だと思える表現を したいだけなんです。 君の記憶と想像力なら それができると信じています。」
なつ「分かりました… やってみます。」
坂場「お願いします。」
なつ「よし…。」
<なつよ さあ どんなものができるのか 私も楽しみだ。>