妙子「ごゆっくり。」
客「ありがとうございます。」
妙子「それで 演劇を見に来た人に 酪農をアピールしたいの?」
富士子「うん。 なつがね そう言うのよ。 それで 何か 牛乳を使ったお菓子を 配れないかと思って。」
妙子「牛乳を使ったお菓子?」
富士子「例えば アイスクリームとか。」
妙子「演劇を見に来た人に?」
富士子「私も 何かして なつを応援したいんだわ。」
妙子「富士子ちゃんは もう 十分に なっちゃんを応援してるしょ。」
富士子「なつにね 言われちゃったの。」
妙子「何て?」
富士子「母さんや みんなに 親切にされてるって。」
妙子「それのどこがいけないの?」
富士子「普通 母親に親切にされてるなんて 思わないでしょ。」
妙子「う~ん… みんなのこと言ったんでしょ。」
富士子「そういう壁をね 本当は 今でも感じるんだわ。 でも いいの。 それが 私たち親子だから。 何年 一緒にいたって 本当の母親には なれっこないもの。 だから 私は あの子を応援するだけでいいの。 精いっぱい あの子を 応援する人でいたいのよ。」
十勝農業高校
演劇部
なつ『私にとって 村人は家族です。 血が つながっていなくても… みんなが 私にとっても 大事な家族なんです。 その家族が もし 争いごとに巻き込まれて 命を落とすようなことになったら 私は その悲しみに耐えられない…。 だから 私が 家族を守るんです!』。
<なつは 初めて 自分の感情を使って 芝居をしました。 なつよ 下手でも 伝わるものはあったぞ。>