連続テレビ小説「なつぞら」第30話「なつよ、お兄ちゃんはどこに?」【第5週】

川村屋

<翌日 咲太郎は 夜になっても 川村屋に現れませんでした。>

光子「もう来ないわよ きっと。」

なつ「どうしたんだろう…。」

光子「もう お部屋に戻ったら?」

富士子「佐々岡さんが 見に行ってくれてるので…。」

光子「それも 随分かかってるわね。」

野上「あっ 戻られました。」

なつ「一人? どだったの?」

信哉「咲太郎が 警察に捕まった。」

なつ「えっ! どういうこと!?」

信哉「今日の昼前に 質屋に 時計を持っていったら それが 盗品として 手配されていたものだったらしく そのまま 取り押さえられて…。」

なつ「うそだ…。」

六区館

<なつたちは 翌日 とにかく 浅草に向かいました。>

楽屋

マリー「咲ちゃんは やってないわよ 泥棒なんて」

なつ「えっ 本当ですか!」

マリー「その時計は 3日前の晩に 盗まれたっていうんでしょ? その晩は 咲ちゃん 私と一緒にいたもの ず~っと朝まで。」

なつ「えっ?」

信哉「それ 警察に話してくれたんですか?」

マリー「話したわよ。 でも ダメよ。 警察なんてね 捕まえたもんを 絶対に シロにはしないの。」

富士子「そんで あんたは平気なのかい? 恋人なんだよね?」

マリー「そんなんじゃないわよ。 咲ちゃんは好きだけどね。 妹がいることも知らなかった。 よかったわね 会えて。 咲ちゃんは 本当にいいやつよ。 出てきたら言ってよ。 また いつでも 遊びにおいでって。 ね。 じゃあ 出番だから。」

富士子「どうも ありがとうございました。」

道中

富士子「大丈夫さ。 やってないなら 必ず分かるさ。」

なつ「でも… やってないなら どして 質屋行ったのさ?」

川村屋

野上「お帰りなさい。 あちらで お二人をお待ちしております。」

富士子「あっ 茂木社長。 先日は いろいろとお世話になりました。」

茂木「いやいや。」

光子「どうぞ お掛けになって。」

茂木「この方は 藤田正士さん。 人呼んで 藤正親分。」

なつ「親分?」

茂木「ああ。 戦後のムーランルージュは その焼け跡を管理していた この藤正親分が再建したんだ。 ムーランがなくなるまで 支配人もされていた。 いわば 咲太郎君の親分ってわけだ。」

スポンサーリンク







シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク