連続テレビ小説「なつぞら」第87話「なつよ、ワクワクが止まらない」【第15週】

なつ「でも… 怖いけど その分 ワクワクもしてるんです。 マコさんだって 童話を そのままやっても 大した冒険にはならないって 言ってたじゃないですか。」

麻子「だから 話を作る才能も 必要だってことを言ってるのよ。」

店員「いらっしゃいませ。」

下山「あれ 神地君!」

神地「すいません ちょっといいでしょうか?」

下山「えっ どうしたの?」

神地「さっき話してたところを 僕なりに絵コンテにしてみたんですけど。」

下山「絵コンテ?」

神地「あっ… とはいっても 描いたことがないんで 絵コンテみたいなものですけどね。 見てもらえますか?」

坂場「是非 見せて下さい。」

なつ「私も見たいです!」

下山「はい はい…。 えっ これ… 君が描いたの?」

神地「言いっ放しもどうかと思ったんで。 使えなかった捨てて下さい。」

坂場「この先は? 魔女が裏切るところは 描いてないんですか?」

神地「あ… そこは まだです。 僕は その魔女のキャラクターが 大好きなんです。 怖いけど どこか滑稽で 愛嬌があって。 だから つい 味方にしたくなっちゃったんですよね。 見てる子どもたちも 喜ぶんじゃないかと思って。 何か… あっ どうも すいません…。 失礼しました。」

なつ「よかったですね マコさん。」

麻子「何が?」

なつ「魔女のキャラクター マコさんが描いたんじゃないですか。 マコさんの絵が 神地さんを動かしたんですよ。」

麻子「新人に褒められて 喜んでる場合じゃないでしょ。」

下山「うん… まあ でも これからは 神地君みたいな 絵も話も作るのが得意なアニメーターが 現れても不思議じゃないよね。」

坂場「そうですよ。 これからの日本の漫画映画には いつ どんな才能が現れるか 分からないんです。」

なつ「才能…。 何だか ますます ワクワクしてきました。」

<なつよ その心の高ぶりは 一体 何だ?>

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