連続テレビ小説「なつぞら」第90話「なつよ、ワクワクが止まらない」【第15週】

咲太郎「別に ダメじゃないって。 ディレクターの藤井さんも お前のやる気だけは買ってたよ。」

レミ子「そうよ。 私は うまくできたんだから それでトントンよ。」

咲太郎「やっぱり レミ子はいけるよ。 男の子になれる!」

レミ子「ハハハハ…。」

雪次郎「チクショー!」

夕見子「だったら帰れ 北海道に! 帰れ 雪月に!」

なつ「ちょっと やめなさいよ。 で 夕見は どうして東京来たの? いきなり来たら びっくりしるっしょ。」

夕見子「それは… ごめん。」

亜矢美「ねえ… お一人で いらっしゃった?」

夕見子「えっ…。」

なつ「一人?」

夕見子「別に 一人でないよ。」

なつ「誰と来たの?」

夕見子「友達。」

なつ「友達って…。 えっ まさか あの ドライブしてた男の人!?」

雪次郎「えっ 夕見子ちゃん… えっ 男の人いるんかい!?」

夕見子「あのね いくつだと思ってんの? 私が 誰と どこで 何をしようが それが男だろうが女だろうが 自由でしょや。」

なつ「どういうことよ! ねえ 母さんらは知ってるの? ここにいること。」

夕見子「別に 言う必要ないべ。」

なつ「夕見…。」

夕見子「言ったら もうここには来ないから。」

なつ「待ってや 夕見 一体どしたの!?」

夕見子「誰にも邪魔されず 東京にいたいだけ。」

なつ「大学は? 来年卒業でしょ?」

夕見子「なつ 今は 個人の将来を考えてる時ではないべさ。 この国の将来を考えないでどうするの!」

なつ「はあ? どうゆうことよ?」

咲太郎「学生運動か? 学生が そういう運動してるって劇団でも話題になってた。」

亜矢美「その運動のために 東京に来たの?」

夕見子「まあ… 私も 今やるべことを やろうと思ってます。 だから なつ うちには知らせんで。 過剰に心配するべ うちの人は。」

なつ「したけど…。」

夕見子「私が 時々電話して 無事は伝えるから。 もし あんたが そん時しゃべってたら もう二度と ここには来んからね。」

なつ「ええっ…。」

夕見子「雪次郎。」

雪次郎「あっ はい。」

夕見子「あんたもね!」

雪次郎「あ うん…。」

夕見子「それじゃ お邪魔しました。」

なつ「ちょっと どこさ行くの!?」

夕見子「友達が この近くで 東京にいる先輩と飲んでんだわ。 とりあえず その先輩のうちに 行くことになると思う。 したらね。」

なつ「ねえ ちょっと 夕見!」

雪次郎「夕見ちゃん… 夕見ちゃん 俺も 言った方がいいよね。」

なつ「いい! ちょっ すいません…。」

玄関

なつ「夕見!」

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