連続テレビ小説「ちむどんどん」48話「あの日、イカスミジューシー」

(拍手)

暢子「あっ… まだ 決まったわけじゃないから。」

智「絶対 決まるって!」

暢子「そのためには お店の新しい看板メニューを 考えないと。」

健男「よっ 看板娘!」

(笑い声)

智「ストーブ前というのは レストラン 肝心要の大仕事。 皆さん 後で 暢子の新メニューの試食に つきあってください!」

(拍手)

順次「楽しみヤッサ!」

(拍手)

智「肝心要の 看板娘!」

暢子「あっ もう うるさい!」

智「アガッ やめれ! 看板娘!」

暢子「黙って ぽってかす!」

智「待って 待って 待って 看板娘だから  我慢するよ! 何なん それ。 どういうこと? 必殺技?」

智「えっ 怖い 怖い 怖い。 何? 暢子 何するの? ちょっと… うわ~!」

玄関前

(戸の開閉音)

優子「あの 暢子から いつも聞いています。 本当に 何から何まで お世話になってしまっているようで。」

三郎「いえいえ 気にしないでください。 どうぞ。」

三郎「暢子ちゃんのこと みんな 見てるだけで楽しいんですよ。」

優子「賢三さん… あの子に父親も 昔 お世話になったそうで。」

三郎「比嘉賢三…。」

優子「はい。」

三郎「最後に賢三と会ったのは… 戦争前 大昔の話です。」

優子「あの人の叔母にあたる方が 暢子のレストランのオーナーさん 房子さんだと知って びっくりしました。 賢三さん… あの人は 昔 房子さんとの約束を 破ってしまったんです。」

三郎「人づてに。 そんなうわさも 聞きましたかね…。」

優子「房子さん きっと 怒っていらっしゃるでしょうね。」

店内

(笑い声)

智「なっ?」

暢子「ねっ いや それで 毎朝 智の豆腐を タダで タダで食べていたわけ!」

(笑い声)

智「いや 一度だけのつもりだったのに 毎日だよ!」

暢子「だって デージおいしかったんだのに。 ねえ?」

智「であるけど。」

暢子「ゆし豆腐 みんなにも食べてほしい。 砂川とうふの ゆし豆腐。」

智「優しい。 もっと もっと言って 暢子。」

優子「どうしたわけ? 大丈夫?」

歌子「部屋で休んできてもいい? ネーネー ごめん。 ちょっと 疲れたから。」

暢子「いいよ。 先に休んでて うちも すぐ 上がるから。」

優子「じゃあ 歌子 行こうか。 すいません。 先に 上がりましょうね。」

歌子「一人で大丈夫。」

暢子「歌子 よくないの?」

あまゆ2階・ゴーヤー

回想

智「俺にとっては 歌子が1等賞。」

回想終了

優子「歌子。」

(ドアを開ける音)

歌子「お母ちゃん 下で 夕ごはん食べてきたら。 ほとんど食べてないでしょ? うちは 一人で大丈夫。」

優子「お母ちゃんも ちょっと休もうかね。 あっ… 後で暢子が イタリア料理 持ってきてくれるってよ。」

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