沖縄料理店・あまゆ
玄関前
暢子「ただいま。 もう大丈夫? 体。」
和彦「ちょっと 話してもいいかな?」
暢子「うん。 何?」
和彦「愛との結婚は なくなった。」
暢子「はっ?」
和彦「僕は 暢子のことが好きだ。 ずっと 好きだったんだ。 自分でも 気付かないふりをしてた。 ごめん 明日にでも出て行くから。」
暢子「えっ 何で?」
和彦「いや それは… 智に プロポーズされた… だろ?」
暢子「うん。 断った。」
和彦「えっ… 断った?」
暢子「うん。」
和彦「じゃあ 智と結婚しないの?」
暢子「しない。 どこに引っ越すわけ?」
和彦「あっ いや…。 だったら やっぱり引っ越さない。」
暢子「えっ 何で? さっき…。」
和彦「智と結婚する暢子を 見たくなかったから。 本当は… 暢子と ずっと 一緒にいたい。 だから…。」
暢子「駄目。」
和彦「駄目?」
(戸が開く音)
三郎「ああ… ちょっと いいかい? 暢子ちゃん やんばるから緊急の電話って…。」
暢子「緊急?」
三郎「ああ。」
店内
暢子「暢子です。 ネーネー どうしたわけ? まさかやー! お母ちゃんが…? 再婚!?」
良子「歌子が 聞いてしまったわけ。 暢子 どうしたらいいと思う?」
暢子「とにかく すぐ帰る。 うん 待ってて。」
和彦「どうしたの?」
暢子「タイム!」
和彦「タイム?」
暢子「さっきの話 ちょっとタイム! うち やんばるに帰らないと!」
和彦「タイム?」