野本「ん~! すっごい いい匂いだね。」
春日「はい。」
野本「種も使うなんて知らなかった。 ペクチンという食物繊維が含まれていて これによって とろみがつく… だって。」
春日「種も一緒に煮るんですね。」
野本「ねっ。」
野本「あっ とろみがついてきた。」
春日「はい。 いい匂いです。」
野本「ん~ 本当。 幸せな気持ちになるね。」
春日「これぐらいですかね。」
野本「うん いいね。」
野本「どうぞ。」
春日「ありがとうございます。」
野本「はい。 じゃあ いただきますか。」
春日「いただきます。」
野本「はい。 う~ん おいしい。」
春日「おいしいです。 ほっとします。」
野本「あっ これはお隣さんの分ね。」
春日「はい。」
野本「あっ 持っていく時に 私も一緒に ご挨拶に行こうかな。」
春日「そうしましょう。 野本さん。」
野本「ん?」
春日「いえ 何でもないです。」
野本「え? えっ 何?」
春日「いえ… そんな大した話ではないので 大丈夫です。」
野本「えっ 春日さん それは困ります。」
春日「え?」
野本「言いかけたら言ってくれないと 私 気になって眠れません。」
春日「そんな大した話では…。 あの…。 ロールキャベツって作れるんですかね。」
野本「え?」
春日「私 実は作ったことなくて 実家でも出たことがないんです。 手間がかかりそうですし。 でも 野本さんと一緒に 作れたらいいなと思って。」
野本「ロールキャベツ…。」
春日「はい。 あの立派なキャベツで。」
野本「ロールキャベツ 作りましょう。 絶対作ります。」
春日「本当ですか。 絶対…。」
野本「一番おいしいの 作りましょう。」
春日「楽しみです。」
野本「私もです。 ほっとしますね。」
春日「はい。」