恵文 勝子「どっち!」
恵里「恵達…。」
恵達「黒…。」
恵文「よっしゃ はいよ!」
恵里「どうするの兄い兄い 決まらんさ このままじゃ どっちにするの?」
恵尚「いや どっちにするって言われても こんな 騒ぎになると 思わんかったから困るさ。」
恵里「間をとって エンジ色ってのは どう?……… ダメだよね そんなのね。 はい。」
恵文「赤で いいさ。」
恵里「え?」
恵文「いいさ 赤で。 そうしよう。」
恵尚「いいの?」
恵尚「うん…。」
勝子「やっぱり黒にしようね 黒…。」
恵尚「いいよ 赤で。」
勝子「ここは プロデューサーの意見を やっぱり 尊重しないと…。」
恵尚「なるほど。」
恵文「いいさ そんな プロデューサーなんて言ったって 名前だけさ。 実権なんて ないさ。 結局 全部 仕切ってるのは 俺じゃないさ。」
勝子「あ 何 文ちゃん そんなふうに 思ってた訳 私の事。 そうなの?」
恵文「だってさ そうじゃないですか!」
勝子「へえ そうなんだ よく分かった!」
恵里「ちょっと論点が ずれてきたけど。」
勝子「うるさい。」
恵里「はい…」
勝子「言っておきますけどね 恵文さん!」
恵文「何ですか!」
勝子「本当の実権を握ってるのは 私じゃないよ。 何でも 1人で勝手に決めてると 思ってる訳。 それは ひどすぎる。 私が どれだけ気を遣ってるか!」
恵文「え?」
ハナ「それは 私の事かね?」
勝子「そうは 言ってませんけど…。」
ハナ「言ってるさ。 恵尚。」
恵尚「はい」
ハナ「という事で 黄色に決定だね。」
恵尚「え? いいの それで。 後味が悪くない?」
勝子「黒は嫌だけど 黄色なら いい。」
恵文「俺も 赤は嫌だけど 黄色ならOKさ。」
恵尚「恵里は?」
恵里「あ はい 黄色で お願いします。」
恵尚「恵達は?」
恵達「お任せします。」
恵尚「よし 決定!」
恵里「疲れた…。」
という訳で ヘルメットの色は 黄色に決着しました。 思わぬ時に 人間の本音は 出るものでございます
恵達「はら へった…。」
土産物屋
ついに 古波蔵家の 運命を懸けた ゴーヤーマン世界進出計画が 実行に移されたのでした