北栄総合病院
総婦長室
聡子「そう 事情は分かった。」
恵理「申し訳ありません。」
聡子「謝る事は ないわよ。 でも 本当に 驚かされてばっかり あんたには。」
恵理「すみません。」
聡子「よくなるといいね 和也君ね。」
恵理「はい 絶対なります。」
聡子「何 一生の別れみたいな顔をしてんのよ。 悪いけど 心配は しないわよ あんたの事はね。」
恵理「はい。」
聡子「うん。 また戻っておいで 待ってるから。」
恵理「婦長…。」
聡子「『総… 婦長』」
恵理「あ そうか。」
資材置場
遥「むちゃくちゃ…。」
恵理「ごめんなさい… あ でも。」
遥「言わないわよ。 絶交 嫌だもん 私。」
恵理「え?」
遥「3週間 それが 限界。 それ以上 帰ってこない時は 上村先生に 連れ戻しに行ってもらう。 分かった?」
恵理「3週間…。」
遥「そう それ以上は 絶対 許さない。 私から 絶交するよ。」
恵理「はい。」
遥「うん 薬のみなさいよ ちゃんと…。」
恵理「はい 分かりました。」
遥「頑張れ!」
恵理「うん 頑張るさ。」
遥「昔 ここで話した時は 恋のライバルだったよね。」
恵理「うん。」
ゆがふ
恵理「すみません 本当に わがままばっかりで。」
秀美「そうか 大変だね そりゃ。」
恵理「はい。」
秀美「頑張って行ってらっしゃい。 母と妻と看護婦と…。 しばらく看護婦は 休めばいいよ。 また出来る。」
恵理「はい。 ありがとうございます。」
奈々子「戻ってくるのよ。 あんたが いないと 笑えるネタがなくなる。」
恵理「は?」
奈々子「戻ってきてよね。」
兼城「恵理ちゃん 八重山のてぃだ(太陽)に よろしくね。」
恵理「はい。」
兼城「食べて 飲んで 俺のおごりさ な! 遠慮なく。」
秀美「え!」
兼城「え?」
秀美「そんな事 この私に 言っていいの?」
兼城「は?」
秀美「『うわばみ』といわれた この私に! ホホホ… ビール あと4本ね! そうだ。 夫と子供3人 呼ぼう。」
兼城「そんなの呼ばないで。」
秀美「何すんのよ 人の携帯に。」
兼城「ちょっと待って下さいよ!」
秀美「もしもし! お父さん!」
兼城「来たら バチ当たるよ。」