居酒屋
恵文「乾杯!」
一同「乾杯!」
恵文「食べなさい。」
勝子「はい。」
恵里「おいしい。」
勝子「うん ホント おいしい。」
恵達「うまいよね ここは。」
勝子「え? 恵達 来たことあるの?」
恵達「女性陣が 小浜に 行ってた夜ね。」
勝子「ああ… へえ。」
ハナ「ヒージャーだねぇ なつかしいねぇ 最近 なかなか見ないねぇ。」
恵里「あ そうなの?」
恵文「ここの沖縄料理はさ 世界で 2番目においしんだよ。」
恵里「1番は?」
恵文「そりゃ 勝子の料理さぁ ハハハハハ。」
勝子「それは どうも。」
ハナ「おばぁのは?」
恵文「あ ここは 世界で 3番目さ。」
勝子「誰が 1番?」
ハナ「誰?」
恵文「おばぁはさ どうして 話を ややこしくするわけ?」
ハナ「おばぁの趣味さぁ それは。」
恵文「嫌な趣味だね 全く!」
(笑い声)
恵文「黙って 食べなさい。」
店の主人「何か お祝いですか?」
恵文「はい 娘がね 東京に行かないことになったの。」
勝子「文ちゃん。」
恵文「あ…。」
ハナ「バカだねぇ。」
恵文「お祝いじゃなくて 残念会というかね 古波蔵恵里さんの前途を 励ます会なのよ。」
勝子「遅いわよ もう…。」
数時間後
勝子「ねぇ 恵里。」
恵里「ん?」
勝子「だいぶ 元気になったみたいだから もう 話しても 大丈夫だよね?」
恵里「ん? 話って?」
勝子「どうしたい? これから。 まだ 間に合う大学あるでしょ? 沖縄でも…。 それとも… 浪人して もう1回 頑張ってみる? 恵里は どうしたい?」
恵文「まあ いいさぁ そんなに 急いで決めなくても。」
勝子「うん。」
恵文「今日は 楽しくやろう。」
勝子「うん そうね。」
恵達「あのさ 俺 実は ロック やめようかと…。」
恵里「私!」
勝子「え?」
恵里「私… 卒業したら 東京に行く。 大学には 行かない。 東京に行って 自分のやる事 ゼロから 探す。」
勝子「恵里…。」
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