古波蔵家
恵文「あ ゴーヤーチャンプルーか。 久しぶりだね ゴーヤー。 やっと食べられるようになったね。」
勝子「あ そう そう これ!」
恵里 恵文「何?」
勝子「恵尚からの手紙 外国からだよぉ!」
恵里「うわ! 本当だ!」
恵達「何? これ!」
勝子「『前略 古波蔵家の皆様 そして ゴーヤーマン。 お元気で いらっしゃるで ございますでしょうか』。」
恵尚「『私は 更なるビジネスチャンスを 求め ここ常夏の島・ハワイ 通称・ハワイにおり 事業をおこし またまた 成功してしまいました。 そのうち ホノルル郊外に家を建てて 皆様を お迎え出来る日も 近いと思っております。 少々 お金を お送りしたいと思います』。」
勝子「『では皆様 お元気で。 恵尚』。」
恵文「ふ~ん。」
恵達「金 入ってたの?」
勝子「うん これ。」
恵達「3000円?」
勝子「うん。」
ハナ「何が ビジネスチャンスか? あほらしい!」
勝子「ホントにね。」
恵文「大金さ 3000円だって。」
勝子「そうだよねぇ。」
恵達「あれ? 消印 宮崎だよ。」
恵里「どれ? あ~ ホントだ!」
ハナ「うそも ロクにつけない男だねぇ。」
勝子さんも恵文も 恵達も 何となく感じていました。 恵里が きっと出ていくのだろうという事を…
那覇北高等学校
野球部
「卒業おめでとう!(クラッカーの音)」
恵里「どう? 社会人野球は?」
誠「厳しいさ なかなかね。 待ってろ もうすぐ プロポーズする。」
恵里「いらん そんなもの。」
誠「それまで 浮気するなよ。」
恵里「バ~カ!」
琉美子「ついていけない あんた達には。」
恵里「『あんた達』って一緒にしないで。」
誠「一緒! 似た物同士だろ。」
恵里「だから…。」
琉美子「それより 恵里 どうするのさ。」
誠「だから 恵里は俺の…。」
恵里「うるさい。 私 行くよ 東京 明日の朝に。」
琉美子「明日の朝?」
誠「お前 大学ダメだったんだろ?」
恵里「うん でも行く 家族にはないしょ。 言ったらダメだからね!」
誠「言うさ 将来の おとうさんと おかあさんだろ。」
恵里「言ったら絶交だよ。 一生 口きかないよ 一生!」
琉美子「本気なの?」
恵里「本気さ。 元気でね 琉美子。」