内科病棟
物を落とす看護婦
看護婦「すみません。」
文也「大丈夫か?」
遥「サンキュー。 最近 多いんだよね。 こういうの。」
文也「あ?」
文也「これ?」
遥「え?」
文也「これ…。」
遥「どうしたの?」
遥「それが あの子の?」
文也「うん。 フフフ…。」
遥「何が おかしいの?」
文也「遥 これ 俺にくれる?」
遥「ああ いいけど。」
文也「ありがとう。 俺 兄貴がいてさ。 ずっと 病気で入院してて 親は 結構 大変で。 だから 子供心に 親に 心配かけないようにと思ってさ。」
遥「へえ…。」
文也「子供の頃から 自分を抑えてた。 それで いつのまにか 本当に そういう人間に なったのかも。」
遥「でも 別に 悪い事じゃないと思う。」
文也「でも 今 ものすごくバカな事をしてみたい。 人に『バカなのでは?』って 言われるような事をしたい。 してみたいなぁ!」