サロン
柴田「何か 寂しいんですけど…。」
であるねえ。 島田さんは ヨーロッパに出かけてしまったしねえ
柴田「似ている。」
柴田「お帰りなさい。 一本どうですか?」
奈々子「あ! 和也…。」
奈々子「あ! どいて!」
柴田「何…。」
グアテマラ
(歓声と拍手)
奈々子「どうして 連絡して くれなかったんですか? もっと 早く帰れたのに。」
恵理「姉え姉え。」
祥子「姉え姉え。」
奈々子「あ お母さん ごぶさたしてます。」
勝子「うん 恵尚は? 相変わらずね?」
奈々子「はい 相変わらずです。 今 旅に。」
勝子「あいえ~。」
恵理「大丈夫ですか? 兄い兄い。」
奈々子「多分 フフ…。」
勝子「そうね。」
容子「何か すごいね。 この4人 家族なんだもんねえ。」
真理亜「すごすぎる。」
(笑い声)
コスタリカ
容子「モゥ~。」
モカ
勝子「何か楽しいねえ。」
恵理「うん。 こんなの初めてね。」
勝子「であるねえ。」
奈々子「本当ですね。」
勝子「奈々子ちゃん。」
奈々子「はい。」
勝子「ありがとうね。 恵尚の事 よろしくね。」
奈々子「はい。」
勝子「うん。」
奈々子「大丈夫?」
祥子「え? あ~ はい。」
奈々子「あんたは 昔から マジメすぎるとこ あるからねえ。 新人で来た時も そうだった。」
勝子「そう?」
奈々子「そうでしたよ もう ガッチガチ。 そっちの人は ユルユルすぎて 困ったんですけどねえ。」
恵理「あれ?」
奈々子「『あれ』じゃないわよ。」
恵理「すみません。」
(笑い声)
恵理「祥子ちゃん。」
祥子「うん。」
恵理「恵達の事なんだけどさ。 私 ずっと一緒だったから 何となく 分かるんだけど… あの子の顔見れば。 祥子ちゃんが 言ったのは 正しいと思うわけ。 あの子はさ 何でも出来ちゃう子さねえ。 もちろん 努力もする子だったけど…。 きっと 大きな挫折っていうか… そういうの 初めてだと思うんだ。」
恵理「音楽やりたいって言った時も 私 心配はしたけど 恵達は 何とかするだろうと 思ってたし…。 多分 お父さんも お母さんも そうだと思う。 心配かけない子だからさ あの子は。 それどころか 私の事 いつも心配してくれて。 助けてくれて… そんな子なわけ… 恵達は。」
祥子「うん。」
恵理「でも 久しぶりに 恵達の顔見たら 何か 不安そうだった。 悲しそうだった。 すごくよ。 だから 祥子ちゃんに言われて 恵達 ほっとしていると思うよ。」
祥子「恵理…。」
恵理「何で泣いてるの? バッカだねえ。」
祥子「だって…。」
勝子「恵理も 大人になったんだねえ。」
恵理「は? 何 言ってる。 当たり前さ。 え? あれ?」
祥子「奈々子姉え姉え?」
奈々子「結婚してよかった…。 結婚して… 古波蔵家の嫁になって よかった。 …よかったあ。」
勝子「ああ 私は幸せさ。 こんな かわいい娘が3人もいて…。」