連続テレビ小説「ちゅらさん」28話「涙のアンダギー」ネタバレ

古波蔵家

ハナ「ニライカナイという言葉 知っているか?」

恵文「神様の事かね?」

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恵達「何?」

ハナ「沖縄ではね 海の向こうに 神様の国があるって 信じられていた訳さ。 皆 そう思って 海を見ていたさ。 『見えないくらい遠い海の向こうに すばらしい所がある』って。 そう思ってさ。 おばぁね 子供の頃 家出したさ。 そこに行きたくて。」

恵達「家出? おばぁが?」

ハナ「小浜でない どっかに 行ってみたくてさ…。 もう たまらなくって 毎日 海を見ていたさ。」

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ハナ「『海の向こうに きっと おばぁの 行く場所がある。 そこに行けば きっと何かがある。 ワクワクする 何かがある』と思えて。 毎日 海をみていたさぁ。」

恵達「それで家出?」

ハナ「家出といっても 島を出るには 連絡船しかないさね。 でも それに乗ったら すぐ分かってしまうさ。 だからね 夜明けに 小さな サバニという船に乗って家出したさ。 サバニは揺れてね。」

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ハナ「でも ちっとも怖くなかったよ。 おばぁはね その頃 小さな女の子だったからね。 サバニを うまく漕げなくてさ すぐに お父に捕まってしまったさ。 怒られたね。 お父は 泣いて怒ったさ。 おばぁも 泣いたよ。」

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ハナ「でも おばぁは 何度も繰り返したよ。 もう止められないさ 行きたい気持ちを…。 どうする事も出来ないさ。 何度も何度も 繰り返したよ。」

勝子「『恵里も同じ』って事ですか?」

ハナ「分からんさ。 でも 恵里の話を聞いて あの頃の気持 思い出したわけ。」

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多分 恵里は この時 既に決めていたんでしょう。 海の向こうへ 1人で旅立つ事を… 私が昔 サバニに乗って 出ていこうとしたようにねぇ

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あの日以来 恵里は 自分の 今後の事を一切しゃべりません。 家族も 誰も その事に 触れません。 何もなかったかのように もうすぐ 恵里の卒業式を迎えます

那覇北高等学校

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