あらすじ
千遥(清原果耶)に会いたい一心で十勝にやってきたなつ(広瀬すず)と咲太郎(岡田将生)。しかし、柴田家に着いたころには、すでに千遥の姿はなかった。泰樹(草刈正雄)にも、なぜ千遥がなつの到着を待たずに出て行ったのかその理由がわからない。そんななか、なつと咲太郎あてに千遥からの一通の手紙が届く。そこには、戦後、なつたちと離れて暮らした千遥の生い立ちや、なつに会わないまま帰った本当の理由が記されていた…。
83話ネタバレ
柴田家
詰め所
明美「千遥ちゃんから 手紙が来た!」
<千遥から手紙が届いたのは 千遥が消えて 2日後のことでした。>
砂良「消印は帯広ね。 帯広から出したんだ。」
咲太郎「帯広にいるのか?」
なつ「読むね。 『お姉ちゃん お兄ちゃん 急に帰ってしまってごめんなさい。 柴田牧場の皆さんにも 大変失礼なことをしました。 おわび申し上げます。 私は 子どもの頃 おばさんの家にいるのがつらくて 逃げ出しました。 線路を見つけて そこを たどっていけば お姉ちゃんや お兄ちゃんのいる 東京に行けると思ったのです。 どこかの駅で 一人の復員兵の人に助けられました。 今では 顔も思い出せないその人は 私を連れて 東京に行ってくれました』。」
千遥『そして 私を自分の娘だと言って 置屋に売ったのです。 私は 18歳になる今まで そこの女将さんを お母さんと呼んで 人並みに育つことが出来ました』。
回想
千遥「お稽古 お願いします。」
なほ子「はい 始めましょう。」
千遥『私は 今 奥原千遥ではありません。 女将さんは 私を 戦災孤児として届け出をして 自分の戸籍に 養女として迎えてくれたからです。 今でも独身の女将さんは 本当に 私のお母さんになってくれたのです。 私は 置屋の娘になりました』。
回想終了
なつ『そんな私に 最近 結婚してほしいという人が現れました。 とても立派な家柄の人で 私には とても不釣り合いな人です』。
明美「千遥ちゃん 結婚するの?」
砂良「そうみたいね。」
なつ「(すすり泣き)」
富士子「なつ… 何なら もう みんなに読んでくれなくて いいんだよ。」
なつ「大丈夫…。 『その時 お母さんから 兄の手紙を見せられました』。」