社長室
河島「呼んできました。」
荒巻「レコーディングは 中止だな。 河島 奈落行って伝えてこい。」
河島「はい。」
水口「中止にしなくて よくないですか?」
荒巻「もう3回目だぞ かばいきれないよ。」
水口「いや そうじゃなくて 有馬がGMT脱退すれば 済む話じゃないですか。」
荒巻「有馬は 卒業という形にする。 ブログに謝罪文を載せて 劇場で ファンに謝罪させる。」
水口「じゃ 奈落の子たちは? とばっちりで チャンス潰されて。 また…。 また奈落でレッスンですか?」
荒巻「マメりんのいないGMTに 商品価値はない。」
水口「売る努力 してないじゃないですか!」
荒巻「お前 何 言ってんの?」
水口「すいません。」
荒巻「俺が 今回の件で 全然 傷ついてないとでも思ってんの? 作詞して 作曲して PVのプラン考えて それ 全部捨ててんだよ! ソロデビューの事なんて とっくに 考えてるよ。」
荒巻「けど それじゃ つまらないから GMTと 抱き合わせにしたんだろうが! 全部 運なんだよ! センター候補が 奈落に落ちてきて デビューが 決まったのも運! それが流れたのも 運なんだよ!」
廊下
河島「ちょ ちょっと待て 天野!」
アキ「中止って どういう事ですか?」
河島「天野!」
アキ「デビューできないんですか?」
水口「アキちゃん待って。 今 俺 話してるから。」
アキ「なすてですか? おらたち 何も悪くねえのに!」
荒巻「連帯責任だ。 いい悪いじゃない。 GMTは 実力も知名度も足りない。 有馬がいなければ 勝ち目がない。 だから 会社は金を出さない。 それが現実だ。 以上。」
アキ「やってみなきゃ 分かんねえべ! やりもしねえで 売れねえって 何で決めつける?」
河島「今じゃないって事だよ タイミングが。」
アキ「そうやって 先延ばしにして おらが ママみたいに諦めるの 待ってんですか?」
荒巻「あ?」
回想
荒巻「要するに今じゃないんだ。 今いくら売り出しても うちの事務所に 圧力をかけられる。 潰される。 君は デビューできない。」
春子「じゃ いつですか?」
荒巻「必ず。 僕に任せて。」
回想終了
アキ「母のせいですか? 天野春子の 娘だからですか? 私が。」
荒巻「そうだよ。」