かつ枝「お~い! 待て春子!」
美寿々「春ちゃん!」
春子「何 何? 何 何?」
大吉「ど… どうしても行くのか 春子!」
春子「ごめんね 大吉さん。 私さ やっぱり アキのそばに いてあげたいの。 あの子の事 応援してあげたいんだ。 自分が見れなかった景色 あの子に 見せてあげたいんだ。」
大吉「行がせねえ!」
春子「どいてよ! 何言ってんの?」
大吉「行がせねえ! おら今日は 列車出さねえど! 同じ過ち 犯してたまるか ぜってえ発車しねえ! 運休だ!」
かつ枝「よし よく言った!」
春子「そんな言われてもさ 私にも…。」
かつ枝「待て待て春子 早まるな。」
美寿々「おい! 夏ばっぱ! なんとかしてけろ! 夏ばっぱ!」
大吉「運休だ!」
美寿々「夏ばっぱ? あら? じぇ! じぇじぇ!」
大吉「運休だ!」
美寿々「夏ばっぱ!」
かつ枝「また海か?」
無頼鮨
鈴鹿「何なのよ重大なペナルティーって。」
水口「いや それは ちょっと。」
鈴鹿「事務所 クビになったからって 付き人まで 辞めなくてもいいのに。」
水口「私も続けるように 説得したんですけど。」
鈴鹿「辞めたいの?」
アキ「すいません! お世話になりました。」
鈴鹿「あ~ おなか すいた!」
種市「お待たせ致しました!」
鈴鹿「もう最後だからドンドン食べちゃって。」
アキ「はい 頂きます!」
種市「帰んのか?」
アキ「うん こっちさ残る理由もねえし。」
鈴鹿「北三陸か。 休み取って行こうかしら。」
アキ「いいとこですよ。 海もきれいで 温泉もあるし。」
(戸が開く音)
種市「いらっしゃいませ! じぇ! ああ! 自分(ずぶん)やります!」
春子「あ あ ありがとう!」
アキ「ホテルは 取らなくていいです おらのうちさ 泊まって下さい。 海近いがら。 7月から9月は 海女のシーズンで 海さ入ってます。 ウニ1個500円ですけど 鈴鹿さんなら 300円で。」
春子「アキ!」
(鹿威しの音)
アキ「じぇじぇじぇじぇじぇ!」