連続テレビ小説「あまちゃん」102回「おら、悲しみがとまらねぇ」

吉田「琥珀の春子さんですね。」

(爆笑)

春子「お風呂ないって言ってたよね。」

ヒロシ「はい 寮にはなかったです。」

春子「汗かくでしょ? だって毎日 レッスンとかしてるんでしょ?」

ヒロシ「銭湯は高いから 劇場のシャワー 使ってるって言ってました。」

春子「劇場のシャワー?」

弥生「何の話だ?」

菅原「東京で アキちゃんと 会ってきたんだと。」

春子「ねえ 御飯? ちゃんと食べてんのかしら?」

ヒロシ「それは心配なさそうです。 近くに 安部ちゃんもいるし あと種市君も。」

春子「種市。」

磯野「種市?」

ヒロシ「あ! あいつ南部もぐりやめて 板前になってました。」

一同「じぇじぇじぇ!」

ヒロシ「アメ横の一等地に アメ女の劇場があるんですけど その裏のすし屋で修業してます。 あ 鈴鹿ひろ美も常連だって。」

大吉「それなら安心だ。 アキちゃんは おめでた弁護士の付き人だもんな。」

春子「クビになったのよ! 事務所。」

一同「じぇじぇじぇ!」

春子「ゆうべ 電話があって あの子 泣いてたの。」

弥生「春ちゃん。」

春子「どうしよう。」

大吉「心配ねえって春子!」

吉田「んだ いざとなったら 帰ってくりゃいいんだ。」

菅原「んだんだ! ユイちゃんと2人で 潮騒のメモリーズ復活だ。」

弥生「んだ んだ んだ! 海女カフェでバイトして 夏は 海さ潜って!」

吉田「んだ んだ んだ んだ! んだ んだ んだ! 土日は ウニ丼売って。」

春子「駄目よ そんなの! あの子に そんな しみったれた事 させたくないの。 あの子が帰ってくると時は 駅前に黒山の人だかり サイン会 握手会 コンサートは 市民ホールで ど~んって!」

ユイ「何どうしたの? 春子さん。」

春子「ちょうどよかった 私出るから 代わりに入ってくれない? これ レジの鍵ね 売り上げは この金庫に 2日に一遍は銀行に行って! これ通帳ね。 これが印鑑。 で これからは 夏になって ビールが増えるから 少しずつ増やしてね ビール。」

吉田「ちょっと出るには 伝達事項が多いな。」

春子「毎月第3火曜日は ガスの点検ね。 うん 以上かな。 はい 大吉さん車出して!」

大吉「何? おい! 何 何?」

海女カフェ

大吉「えれえこった! えれえこった!」

長内「うるせえぞ大吉! ランチ営業中だ!」

かつ枝「ラテアート制作中。」

大吉「泡で イルカの絵なんぞ描いてる 場合じゃねえって! 春子が 東京さ行ぐって!」

一同「じぇじぇじぇ!」

大吉「足りねえ!『じぇ!』が全然足りねえ! 3つじゃ足りねえ!」

かつ枝「そりゃ おめえと立場も違うし 多少の温度差はあるべ!」

長内「花巻ちゃんなんか見ろ! スルーだ。」

花巻「あ~! ジョージ・クルーニーなんか 描けねえよ!」

美寿々「プロポーズの返事は?」

大吉「今聞いたら間違いなく。」

かつ枝「情けない! ついでこい!」

大吉「どこに?」

美寿々「かつねえさん!」

天野家

(鈴の音)

春子「お世話になりました。」

夏「お構いもしませんで。」

春子「ホントにいいの? 一人で寂しくないの?」

夏「おらが? 寂しいってか? のぼせんな。」

春子「はいはい。」

夏「どいつもこいつも 勝手な事言って 一人には慣れてる。 出たり入ったりするから 寂しくなるんだべ。」

春子「確かに。 思ったより長居しちゃったしね。」

夏「なすてまた 急に気が変わった?」

春子「思い出したのよ 夏さんに言われた事。」

夏「はあ?」

春子「『娘でも アイドルにもなってねえのに 帰ってくんな』って。」

夏「言ったがな?」

春子「いろいろ ありがとうございました!」

夏「あ~ やかましい! 聞きたくねえ 聞きたくねえ! お昼にすっぺ!」

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